「本当に好きなこと」以外は切り捨てる 定年後の人生を豊かで健康に過ごすためには、やはり行動範囲や人間関係を、あえて限定すべきである。心身の健康維持や経済的な安定、そして精神的な余裕を確保するためだ。特に現役時代の広すぎる人間関係は、定年後に負担となることが多いと指摘されている。 たとえば精神科医の保坂隆ほさか たかし氏は、「信頼できる人間関係を9人程度に絞る」ことを提言している。すなわち、浅い人間関係を数多く持つよりも、密度の濃い人間関係を維持するほうが、精神的に安定するからだ。 孤独な老後を避けるためには、広く浅い関係ではなく、むしろ心から楽しめる共通の趣味を持つ少数の仲間や、緩くつながれる地域活動など、質の高い人間関係に絞るほうが有効なのである。定年後、無限に時間があるわけではない。 本当に楽しいと思える活動に時間や費用を集中すれば、満足度の高い生活が送れる。加えて、義理の付き合いや気