ことしも夏休みがやってきた。毎日続くお弁当作りに疲弊する共働き世帯は多い。ドイツ在住作家の川口マーン惠美さんは「日本のお弁当の芸術度の高さは素晴らしい。ただし、子供に作る毎日のお弁当にそれが求められると話は変わってくる。時代の流れとともに変化はあるものの、ドイツでは、学校に持っていく“ランチボックス”も“夜ごはん”も、“調理”を加えないのが一般的だ」という――。 日本のデパ地下は「パラダイス」 日本で「すごい!」と感心することは多々あるが、その一つがお弁当。特にデパ地下に居並ぶお弁当は、私の目には全て芸術作品。お腹の空いている時に行ってはならない。どれもこれも買いたくなるから。 ちなみに、ドイツ人が初めてデパ地下に足を踏み入れた時の衝撃は半端ではない。あたかも地上の、いや、地下のパラダイスに紛れ込んだよう。彼らの食に対する感覚が、わずかずつ花ひらく瞬間である。ただ、開いたら開いたで大変。日