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インタビュー
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「いつの日かAIは自我を持ち、人類を排除するのではないか―」2024年のノーベル物理学賞を受賞した天才・ヒントンの警告を、物理学者・田口善弘は真っ向から否定する。 理由は単純だ。人工知能(AI)と人間の知能は本質的に異なるからである。しかし、そもそも「知能」とは何なのだろうか。その謎を解くには、「知能」という概念を再定義し、人間とAIの知能の「違い」を探求しなくてはならない。生成AIをめぐる混沌とした現状を物理学者が鮮やかに読み解く田口氏の著書『知能とはなにか』より、一部抜粋・再編集してお届けする。 『結局「ニューラルネットワーク」って何?…話題の生成AI登場のカギとなった「ヒトの脳を模した」テクノロジーの謎』より続く。 「非線形非平衡多自由度系」 ここで「非線形非平衡多自由度系」という言葉の意味を今一度、説明しておこう。「非線形」という言葉は簡単にいうと「1+1が2にならない世界」という
今年2月末、私は『週刊現代』(講談社)の依頼で、現在話題のミャンマーの詐欺拠点の背景を調べるため、東南アジアに飛ぶことになった。 結果、日本人高校生2人が強制労働を強いられていたことでも知られる拠点「KK園区」の内部に友人がいる中国人に話を聞いたり、タイ国軍に3時間拘束されたりといろいろあったものの、とにかく「面白い」取材だったことは間違いない。 詐欺自体についての報道は『週刊現代』3月15・22日号、3月29日号、および こちら記事 をお読みいただきたい。 いっぽうで今回、私は東南アジアの華人アンダーグラウンド社会に比較的深く触れた。近年、日本では“ミャンマーの”詐欺拠点ばかり報じられているが、その担い手たる中国人の「悪い人」たちは、国境とは無関係に東南アジア各国に根を張り、その人脈や情報までもがつながっている。 そうして形成されたのが、ミャンマーからタイ北部・ラオス・カンボジア・フィリ
なぜ、その解法を思いつくのか?数学ができる人とできない人の差はどこにあるのか?積極的に提言する数学教育の専門家として知られる数学者の芳沢光雄さんは、数学になんとなく感じる苦手意識は、解法の暗記が原因ではないかと指摘します。 「数学の土台となる考え方」を身に付ける。そのためにはなにをするべきなのか。この真髄を芳沢さんが上梓する『いかにして解法を思いつくのか「高校数学」』(上・下)を執筆する背景にあった「数学における13個の考え方」と「発見的問題解決法」という着想をもとに語ってもらいました。 『 いかにして解法を思いつくのか「高校数学」 』上・下巻 (2025年4月24日発売予定) 成功しなかった「試行錯誤」を評価しない教育の限界学校教育での数学の問題において、生徒が自分が解けなかった問題でも、それに対してどのようにチャレンジしたかということは、試験で部分点を期待する答案の記述を別にすると、解
私たち自身も、私たちが生きているこの世界も、すべては量子でできています。身近な自然現象も、科学技術も、量子の存在がなければ成り立たないものだらけです。 ところが、この量子というやつ、なんとも捉えどころのない不思議な代物です。 世界の根本を作る根源的な存在で、量子についての理解は今後ますます必須になっていくはずなのに、その姿を追い求めるとフワフワと逃げていく。なんとももどかしいことです。 量子って一体なんなのでしょう? 話題作『時間とはなんだろう』の著者、松浦 壮さんが『量子とはなんだろう』で繰り広げるのは、量子論の “直感的”理解への旅! その一端を垣間見てみたいと思います。 今回は、本書の前書きを特別編集してお届けします。 いま見えている世界は「本当の世界」ではない!?顔を上げてまわりを見渡してみてください。私は電車の中で原稿を書くことが多く、今もまた電車の中でキーボードをたたいていま
ChatGPTが書いた脚本と劣悪な制作環境でとんだ珍作に…トラブル続出の「“補助金2000万”岐阜県関市のご当地映画」を観に行ってみた 密かなトレンドである「ご当地映画」じつは地方自治体の町おこしを狙った「ご当地映画」は近年の映画界における密かなトレンド、新たなシノギであり、その手の作品ばかり手がけている監督も存在する。吉本興業や映画24区といった組織も参入して思いのほか量産されながら、ほとんど(地元以外で)話題になることなく批評される機会も少なく、映画評論家では柳下毅一郎が熱心に追いかけているくらいだ。 しかしキャスティングまで無名というわけではなく、『名もなき池』にも大河ドラマ『光る君へ』で藤原顕光を演じた宮川一朗太や朝ドラ『マー姉ちゃん』の熊谷真実、『仮面ライダー555』の半田健人、鶴田浩二の三女・鶴田さやか、AKB48出身の佐々木優佳里らが出演。『あぶない刑事』のレギュラー・長谷部
前編記事『「赤いきつね」「170cm以下は論外」 …令和に加速する男女の喧嘩は、リアルの場でも起きていた!』より続く。 本音がむき出しになるネット上では、男女の溝はこれまでにないほど広がっている。「赤いきつね」「パーカーおじさん」「身長170センチ男論争」など、日夜論争が繰り広げられている。 それは、リアルの場にも影響し、互いに相手のダメなところに敏感になっているという。 結婚とおカネについての相談を受ける婚活ファイナンシャルプランナーの山本昌義氏は「婚活市場では、昔から男性は女性に若さを求め、女性は男性に収入を求める傾向があることから『わかり合えなさ』が当たり前のように存在していましたが、それが令和になってからさらに加速している気がします」と証言する。 「以前なら、相手を受け入れられない理由は『年収がもう少し高い方がいい』『容姿が気に入らない』ぐらいのものだったんですが、近年、男女が互い
激化するネット論争かの天才物理学者アルバート・アインシュタインは、 「男は結婚するとき、女が変わらないことを望む。女は結婚するとき、男が変わることを望む。お互いに失望することは不可避だ」 との言葉を残している。E=mC^2を発見したアインシュタインが辿り着いた、男と女に関する解は「わかり合えない」だったが、彼の死後70年経ったいま、令和になっても、その解は不変だ。男と女が互いに言い争い、失望する事態が毎日のように起こっている。 Photo by gettyimages たとえば、ネット上で定期的に盛り上がる「食い尽くし系夫」論争をご存じだろうか。「食い尽くし系」とは、家族みんなで食べるはずのおかずやおやつ等をひとりで食べ尽くしてしまう夫のことを指すネット上の言葉だ。 とある女性が、SNS上に「家族のために多めに作ったおかずを、夫が食い尽くしてしまった。許せない!」と投稿したところ、女性たち
ChatGPTが書いた脚本と劣悪な制作環境でとんだ珍作に…トラブル続出の「“補助金2000万”岐阜県関市のご当地映画」を観に行ってみた 岐阜県関市のご当地映画『名もなき池』、市が補助金2000万円を交付した作品のトラブルが話題になっている。 本作は兵庫県豊岡市の企画会社「IROHA STANDARD」による提案を採用し、同社の執行役員を務めるプロデューサー兼監督「Shin Beethoven」が主導した映画であり、まずシン・ベートーヴェンという怪しげな名前に世間は騒然となった。 未完成のまま問題が明るみになったのは3月上旬、関市が補助金を交付した条件のひとつが「2025年3月末までに複数の映画館で4週間以上、有料で公開すること」──それらが果たされず、市は全額返還を請求。撮影に協力したロケ先やキャストへの未払いまで発覚し、主演俳優の伊達直斗はChatGPTで書かれたというシナリオの稚拙さや
ChatGPTで描かれたジブリ風の画像米OpenAIは先週、新たな画像生成機能をChatGPTに組み込んだ。従来よりもリアル、詳細、複雑、あるいはシュール(超現実的)な画像を描けるようになったという。 たとえばプロンプト(言葉)でキャラクターやシナリオなどを指定すれば、四コマ漫画なども描けるようになった(図1)。またユーザーが自分のポートレート写真などをChatGPTにアップロードして、これを好みのイラストなどに変換・編集することも可能だ。 図1:筆者作成のプロンプト(犬、猫、猿、雉がポーカーをして、最後に犬が勝つ四コマ漫画をカラーで描いて)によってできたもの この新サービスは世界中で予想以上の人気を博した。たとえば米ワシントン州シアトルの男性が、浜辺で妻と撮影した写真をChatGPTでスタジオジブリ風のイラストに変換してXに投稿したところ、閲覧回数が瞬く間に数千万回に達したとされる。 こ
経営者、従業員、高齢者、若者……「みんな苦しい」のは一体なぜなのか? 私たちを支配する「苦しさ」にはごくシンプルな原因があり、ちゃんと対処する方法がある。経営学の道具を使えば、人生が大きく変えられる。どういうことだろうか。 15万部ベストセラー『世界は経営でできている』で大きな話題を集めた気鋭の経営学者・経営者の岩尾俊兵氏による渾身の最新作『経営教育』(角川新書)では、「みんな苦しい」の謎をあざやかに解き明かす。 (※本記事は岩尾俊兵『経営教育』から抜粋・編集したものです) 日本はこれまで昭和のヒト重視の経営から平成のカネ重視の経営へと大きく揺れました。明治はカネ重視でした。令和は再びヒト重視になったと筆者はみています。筆者は、こうした時代ごとに大きく揺れ動く社会を「ヒトの論理とカネの論理の間で揺れる、知的ヤジロベエ社会」と呼んでいます。 ヒトの論理を信じる人はカネの論理を信じる人を悪魔や
〈東京・霞が関の路上で14日夕、男にナタのような刃物で襲われて負傷した政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)が同日夜、自身のX(旧ツイッター)を更新、「実は耳とれかけていて、敏腕ドクターに縫合してつけてもらえました」などと報告した〉(産経新聞「N党・立花孝志氏「実は耳とれかけていて…」 襲撃事件で受けた負傷をXで報告」2025年3月14日より引用) 立花氏を襲撃したのは30歳の男で、捜査関係者によれば明確な殺意をもって犯行に及んだことを認めており、またその動機については「ほかの議員を自殺に追い込むようなやつだったから」と述べている。襲撃の際には閃光手榴弾も使用しており「ちょっと『痛い目』を見させてやろう」とかそんな悠長なレベルではなく、本気で殺しに行ったことがわかる。 Photo by iStock ここで容疑者のいう「自殺に追い込まれたほかの議員」とはおそらく、兵庫県
国民民主党「斬り捨て」の裏側「いろんなものの値段が上がる中、なかなか給料が上がらない人がおり、年金も上がらない。それなのに税負担や社会保険料負担は上がる一方だ。行き場のない怒りや不安が『財務省解体デモ』に現れているのではないか」 国民民主党の玉木雄一郎代表(1993年旧大蔵省入省)は最近、財務省にしきりに噛みついている。少数与党の石破茂政権のもと、今国会の最大の焦点だった来年度予算案を巡る攻防で、賛成する条件として「年収の壁(課税最低限)」の大幅な引き上げやガソリン減税を要求、与党側と幹事長合意まで結びながら最後にハシゴを外され、思惑通りに行かなかったからだ。 予算案は結局、政府・与党に高等教育の無償化要求を丸呑みさせた野党第二党の日本維新の会の賛成で衆院を通過したが、玉木氏はその裏に古巣の政界工作の臭いを嗅ぎ取っている。 Photo by gettyimages 実際、「年収の壁」を巡り
制作現場からは不満の声が新生活が始まる春。人事異動に合わせて居を移す人も多いが、NHKの「お引っ越し」は一筋縄ではいかないようだ。バラエティ番組の制作を担当する中堅局員が明かす。 「発表されている通り、2028年度を目途にドラマ制作部門が渋谷の放送センターから埼玉県川口市にある施設へ移されます。しかし実はドラマだけでなく、バラエティや音楽番組を含めた一部の番組も、川口で制作されるようです。引き続き渋谷に残るのは報道部門と生放送の番組などに限られるのでは」 渋谷にあるNHKの放送センター[Photo by iStock] 川口市にて、NHKと行政が共同で運営する施設「SKIPシティ」。その一画で建設中なのが、引っ越し先の「川口施設(仮称)」だ。LEDパネルにCGを映し出し、屋外シーンを屋内で撮影できるスタジオなど最新設備を備えるというが、制作現場からは不満が漏れ聞こえてくる。
★対談者プロフィール★ 青木聖久(あおき・きよひさ) 1965年生まれ。日本福祉大学教授、精神保健福祉士。ソーシャルワーカーとして精神科病院や小規模作業所(現・地域活動支援センター)で支援にあたった経験もある。 冠地情(かんち・じょう) 1972年生まれ。発達障害の当事者(精神障害者保健福祉手帳2級)であり、「イイトコサガシ」代表として全国各地でコミュニケーション力向上を目指すワークショップを行う 「全国一律」とは言い切れない制度青木:今回は冠地さんに、障害者手帳に関係するいろいろな体験や思いを語っていただきたいと思いますが、その前にまず障害者手帳の全体像を振り返っておきたいと思います。 そもそも生活に長期的かつ大きな不便をもたらす心身の不調を「障害」と呼ぶわけですが、障害を抱える方が申請によって取得できる「障害者手帳」には3種類あります。
昨年12月に、在日クルド人を中心に始動したサッカーチーム「FCクルド」。現在は小学生が40人、中・高校生が25人ほど所属しており、毎日のように埼玉県内の公園で練習して汗を流している。 中編記事『「国に帰れ、税金ドロボー!」クルド人の少年が、クラスメイトに言われた「衝撃の一言」…SNSでの「クルド人叩き」が、子供達にも「飛び火」していた…!』に続いて、FCクルドの20代・男性を取材。身分のせいで夢を諦めざるを得なかった、壮絶な過去を語ってもらった。 入管職員に告げられた「衝撃の一言」ある日の練習に訪れると、グラウンドで汗を流すFCクルドの選手たちに、ひときわ熱い視線を送る男性の姿があった。彼の名前はエムラ(仮名)。現在もFCクルドに在籍する、20代の在日クルド人だ。今日は所用で練習には参加せず、手伝いにきていたという。 エムラさんは9歳のころに両親とともに来日。日本語もまともに話せない中、小
クスリの「効き」が違う品質の問題もさることながら、肝心のクスリの“効き”にも違いがある。 もし「先発医薬品とジェネリックは同じ」だと考えているのであれば、それは大間違いだ。たしかにクスリの成分こそ同じではあるが、製造工程や添加物などが異なるため「完全に同じクスリ」とは言えない。銀座薬局の代表薬剤師・長澤育弘氏はこう解説する。 「ジェネリック医薬品と先発医薬品とを比較する際、厚生労働省の基準では『クスリが水に溶ける速度』が指標とされています。この溶ける速度が先発薬と比べて80~125%以内であれば『効果は同じ』と見なされます。逆に言うと、先発薬とジェネリックの最大の違いはこの水に溶ける速度なのですが、最大で45%もの幅があるので、その分効果も変わってきてしまいます」 前編記事『「ジェネリックでよろしいですか?」と聞かれたらこう答えるのが正解です』より続く。 さらに長澤氏はジェネリックの「デー
昨年12月に、在日クルド人を中心に始動したサッカーチーム「FCクルド」。現在は小学生が40人、中・高校生が25人ほど所属しており、毎日のように埼玉県内の公園で練習して汗を流している。 前編記事『《ルポ・クルドの子供たち》「ビザを取るためにプロサッカー選手になりたい」…クルド人サッカーチームの少年が語った「切実な夢」』に引き続き、彼らの知られざる本音に迫った。 ふだんの会話は「恋愛」や「下ネタ」が中心FCクルドの年上グループは、小学5年生以上が所属している。中高生が大多数を占めるが、ふだんは解体工として働く10代のクルド人少年もいたり、部活やクラブチームと掛け持ちしているメンバーもいる。 そんな彼らの楽しみが、週末の練習終わりに立ち寄るファミレスだ。この取材期間中、記者も2度にわたってファミレスに同行。最初はよそよそしかったが、打ち解けていくにつれて、ふだんの練習とは違う一面を見せてくれた。
経営者、従業員、高齢者、若者……「みんな苦しい」のは一体なぜなのか? 私たちを支配する「苦しさ」にはごくシンプルな原因があり、ちゃんと対処する方法がある。経営学の道具を使えば、人生が大きく変えられる。どういうことだろうか。 15万部ベストセラー『世界は経営でできている』で大きな話題を集めた気鋭の経営学者・経営者の岩尾俊兵氏による渾身の最新作『経営教育』(角川新書)では、「みんな苦しい」の謎をあざやかに解き明かす。 (※本記事は岩尾俊兵『経営教育』から抜粋・編集したものです) ここで「日本企業はなぜ価値創造の民主化を捨ててしまったのか?」「アメリカ企業はいかにして価値創造の民主化を取り入れたのか?」という二つの疑問に答えていきたいと思います。 日本企業が価値創造の民主化を捨ててしまった原因を考える前に、そもそも価値創造の民主化が生まれた背景を考える必要があります。筆者はそれが戦後の「人間の脳
「自分らしく生きたい」が生むディストピアゲノム編集は、ネガティブな影響力をもつDNAの配列を修正したり、「よりよい」配列に改変できるだけで、人間にもともと備わっていない能力がもてるようになるわけではない。 映画『X−MEN』のようなミュータントはつくれないが、『ガタカ』が描くような、人工授精と遺伝子操作によって優れた知能・体力・外見をもつ「適正者」と、自然妊娠で生まれた「不適正者」に世界を分断するじゅうぶんなちからをもっている。 ──『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリはこれを「ホモ・デウス(神人)」と「無用者階級」と呼び、いずれわたしたちはこのような未来を迎えることになるという不吉な予言をした。 それにもかかわらず、いまの自分を超えて「ほんとうの自分」になりたいという「見果てぬ夢」を、わたしたちはあきらめることはできないだろう。それはいままさに、(一部のひとには)手の届くところまで
まず、すべての時間を博士課程での研究に使える学生よりも、論文数でみた場合に多くの研究成果が出るようになりました(図5‐6)。少なくとも研究成果の量では勝てるようになったわけです。個々の論文の質の評価は十人十色なので何ともいえません。しかし、数々の著名な学術賞を受賞したり、当時としてはかなりめずらしかった国際雑誌に学生時代から複数論文が掲載されたりしましたから、質も一定の評価を受けたといえるでしょう。 こうして筆者は東京大学博士(経営学)の第一号となり、同時に明治学院大学の終身雇用の専任講師になりました。通常は、オーバードクターと言って博士課程を何年も延長したあと、ポスドクと呼ばれる研究員→助手・助教→専任講師→准教授→教授と進むのが一般的です。しかし筆者は、オーバードクター、ポスドク、助手、助教の過程をすべて飛ばし、テニュア審査という終身在職権審査も飛ばして、いわば飛び級で専任講師となった
分離脳では左右の情報のやりとりが行われない!?「分離脳のテスト風景」の図は、スペリーとガッツァニーガらの実験。分離脳の被験者の左右の視野に別々の絵を見せて解答させる実験です。 右視野にニワトリの足、左視野に雪景色を見せて、関係のある絵を選ばせます。右視野の情報は左脳にいき、正解はニワトリ。左視野の情報は右脳にいき、正解はシャベルとなります。 分離脳の被験者は、右視野でニワトリ、左視野でシャベルと正解を答えましたが、その理由を「ニワトリの足はニワトリに関係があって、シャベルは鳥小屋の掃除に必要」と答えました。 実際には、右脳(左視野)は雪景色を見てシャベルを選びましたが、分離脳被験者の場合、右脳の情報は左脳に伝わらないので、言語野のある左脳は左視野で見た雪景色の情報は知りません。 いっぽう、この実験では選択する絵のパネルは両方の視野で見ることができるので、左脳も右脳がシャベルを選んだことはわ
ゼミ生の突っ込みこの論文を書いた私のゼミ生の類いまれなる「突っ込み」が顔を出すのは、まさにここです。彼女は知人のつてを頼ってアリゾナ州にある某ゲーテッド・コミュニティの住民に独自のアンケートを行い、この種の排他的住宅地の「住み心地」の調査を敢行したんです。 彼女が実施したアンケート調査は、「世帯主の職業・年齢・家族構成」「コミュニティ内の施設にはどのようなものがあるか?」「このコミュニティを選んだ理由は?」「コミュニティが周辺地域と比べて安全だと思うか? それは塀とゲートがあるおかげだと思うか?」「隣人同士の付き合いはあるか?」「塀とゲートの存在がコミュニティ内の住民に一体感を与えていると思うか?」「コミュニティ内の活動に積極的に参加しているか?」「ゲーテッド・コミュニティの好きな点は? 嫌いな点は?」などの諸点を問うもので、これらのアンケートを通じて独自の一次資料を作り上げたわけ。 そし
NTT有するIOWNは「次世代の切り札」たりえるが…トランプ2.0が始まって急に世界は1930年代に逆戻りしたかのような様相を示している。共通の価値観やイデオロギーが融解させていた国家と国家の障壁が再び現実として意識される中では、もう一度日本という国家に何があるのか、この繁栄を維持し、できれば発展させるためには何が必要なのか、を考える作業が求められる。そのためにまず行うべきは、彼我を比べて、我々の何が優越しているのか、日本には何があるのか、を冷静に棚卸しする作業だろう。 そう考えた時に、幾つかあるアドバンテージのなかでも、NTTが有し、社会実装に向け動き出しているIOWNは、デジタル化された次の世界を実現していくための、切り札のような武器になる、と考えられている。 2019年に発表されたIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想だが、図1
学期末や卒業前になると噴出する「レポート・論文ってどう書いたらいいんだろう」という疑問――。 テーマをどう選べばいいか、なぜ文章が書き出せないのか、良い論文と悪い論文の決定的な違いとは、絶対やっちゃダメなこととは……新刊『 ゼロから始める 無敵のレポート・論文術 』では、指導経験豊富な大学教授が「極意」を書き尽くしている。 ※本記事は尾崎俊介『 ゼロから始める 無敵のレポート・論文術 』から抜粋・編集したものです。 ここでは私のゼミ生の卒論の中から「突っ込んだ論文」の例を一つ挙げておきましょう。 塀で囲まれた「要塞住宅地」彼女の卒論のタイトルは「アメリカのゲーテッド・コミュニティ:増加する排他的要塞住宅地」というもの。 「ゲーテッド・コミュニティ」というと、日本ではまだ馴染みの薄い言葉ではありますが、周辺一帯をぐるりと塀やフェンスで囲み、唯一の出入り口(ゲート)のところに専属の警備員を置く
残念ですが、モビリティ業界の新たな「4強」に「トヨタ」は入っていません…!これから台頭する「4社の名前」と「クルマの未来」 自動運転技術の肝は「カメラ」へこの半導体をECU(Engine Control Unit)と言うのですが、エンジンをコントロールするユニットが分散していることが既存自動車メーカーにとってSDV化に向かうための壁となってしまったのです。 そもそもガソリン車は、搭載されるエンジンが機械的には暴れ者で、強い力で振動するところを各部品メーカーの絶妙なバランスで抑え込むことで製品として成立してきました。だからECUがたくさん必要になってきた歴史があります。 それと比べてEVは、部品間のバランスをガソリン車ほど気にする必要がなかったことでECUの数が集約でき、結果的にEVメーカーが先にSDV化技術を発展させることになったのです。 中国「BYD」の台頭も著しい…Photo/gett
田口社長が口をひらいた試合のない日のサッカースタジアムは底冷えがする。 今年3月6日、「埼玉スタジアム2002(以下、埼スタ)」の4階の一室で、私は、浦和レッドダイヤモンズの田口誠社長と向き合った。 どうして埼スタを訪ねたのか、そこまでの経緯を、ざっとふり返っておこう。 埼スタでも浦和レッズの試合〔PHOTO〕Gettyimages田口氏は、2023年2月にレッズの社長に就任した。その年の秋から2024年末まで、埼スタの運営を担う「指定管理者」への応募、それにともなう運営プランの提案にクラブの最高責任者として対処してきた。昨年12月、結果的にレッズは落選し、埼玉県が所管する「公益財団法人埼玉県公園緑地協会」が代表法人で、「一般社団法人埼玉県造園業協会」と「埼玉ビルメンテナンス協同組合」が構成員の「埼玉スタジアム2002公園マネジメントネットワーク」が指定管理者に選ばれた。
チャットGPTが与えた影響そしてこの後にチャットGPTが公開され、大きな騒ぎとなるわけだが、このチャットGPTは言語の基盤モデルに対する転移学習として「人間と会話して違和感がない返答をすること」という学習を生身の人間を使ってやったものだと言われている。 ゆえに応答が人間に類似したという点を除けば、前記の問題は変わっていない。むしろ、一般人に公開されたことで様々な使い方がされ、多くの人がそれに対して人間と同じフレーバーを感じたことで、ますます人工知能の実現に精緻な論理演算なんて要らないのでは?という疑惑が高まることになった。 ある意味、前述のチューリングテストは知能の実現の有無をパフォーマンスの程度で判断しようというアプローチの元祖にして典型例だったわけだが、チャットGPTが出てきた時点で、チューリングテストで知能の実現の有無を判断しようという方針は大きくその支持を失ったように感じられる。
働く人の数はバブル期を上回っている人手不足は人口が減少しているからだと一般的には考えられがちだが、実際はそうではない。働く人の数は高度経済成長期よりもはるかに多く、バブル期も上回っている。就業者数も雇用者数も過去最多水準が続いているのだ。つまり、働く場所、仕事が増えているから人材争奪戦になって人手不足感が強まっているのだ。逆に言えば、人口減少の影響が出始めるのはこれからで、深刻な人手不足がやってくる。 総務省の労働力調査によると、就業者数の2024年の平均は、6781万人で、バブルのピークだった1989年の6128万人に比べて653万人も多い。日本の人口がピークを打った2008年の就業者数6409万人だったから、人口が減少する一方で就業者は372万人も増えたわけだ。この働き手はどこからやってきたのか。 お気づきの通り、働く女性と高齢者が増えたためである。2024年の平均で65歳以上の就業者
お金持ちになる方法について考え始めたのは30代半ばで、勤めていた出版社を辞めようと思ったのがきっかけです。その少し前に、海外投資の本をつくった縁で何人かの若い成功者と知り合いました。そんな彼らには、いくつかの共通項がありました。 シカゴの先物市場でエネルギーや農産物などの取引をして財を成した投資家は、中学生の頃に相場に興味を持ち、伝説の相場師に弟子入りして教えを請うたそうです。 神戸に住むあるお金持ちからは、高校生の時に海外送金に興味を持ち、試行錯誤しながらそのやり方を調べて、海外の銀行や証券会社に独力で口座を開いた話を聞きました。 彼らはある種のハッカーです。ゲームに攻略法があるように、市場のバグを誰よりも先に探しあてれば大きな利益が得られる。それは一種の天才で、真似するのは難しいのですが、普遍的なセオリーもあります。
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