釜ヶ崎の現状 1. 労働者の街「釜ヶ崎」 釜ヶ崎の朝は早い。3時半、肩からふくらんだバッグを提げた労働者が、もくもくと、まだシャッターの閉まっている労働センターにやってきます。なかには仲間どうし朝鮮語、中国語で話しているグループもあります。「現金(当日のみの仕事)いこか」と声がかかります。すでに手配師のワゴン車も何台かは来ています。声をかけられるのはほとんど40代の若手層で、年配の労働者はみんなから少し離れたとこにひっそりと立って、メンバーの欠員補充で手配師から声がかかるのをまっています。 それでも1日の求人は2千数百人分しかなく、10人に1人の割でしか仕事が当たりません。このところ日当も1万円を切り、弁当もつかないケースがほとんどです。 日雇いの仕事に見切りをつけて、アルミ缶やダンボールの回収、露天あきない(新聞・雑誌・古道具・弁当・オモチャなどなど)でなんとかしのぐ労働者がふえています