先進企業の知財戦略と求められる人材像(5) 「量」から「質」へ大きく転換した特許戦略 日本電気エンジニアリング・経営企画部(中) 「ここ数年は特に事業戦略との関連性を重視した『パテント・ポートフォリオ』構築に努めている」。日本電気エンジニアリングの経営企画部・企画部長である石川朗氏は,同社における特許戦略をこう述べる。同社は「量」から「質」へ特許戦略を転換して,技術者と知財の新たな関係構築を見据える。その事業戦略と求める知財人材像について,石川氏に聞いた。 「量」から「質」へ特許戦略を転換 当社では伝統的に,特許出願件数や実施特許件数などに目標値を各年度で設定して,達成状況を社内で公開している。目標値は経営企画部と各事業部門で相互に検討した上で決定する。常に管理して,毎月最新状況を示す。技術者のモティベーション向上に加えて,全社員が自社の技術動向に常に関心を持つことを目的にしている