タグ

ブックマーク / somethingorange.net (7)

  • 短所より長所に着目すべき理由。 - Something Orange

    あと、シナリオに関しても、面白いシナリオを書けるかどうかと文章力=技術があるかどうかは別問題ですよね。エロゲ業界では、面白いシナリオや感動的なシナリオを書ける人を無条件で「上手い」と評価しがちですけれど、それは違うんじゃないでしょうか。 その典型的な例が奈須きのこ氏で、はっきり言って彼の文章を隅から隅まで面白いって言う人ってものすごく少ないと思うんです(というかほとんどの人はアレを全部まともに読んですらいないと思う)。彼のシナリオがあれだけ多くの人に受けているのは、設定に魅力があるのと、要所=クライマックスのシーンを怖ろしく鮮烈に描けるからです。 Half Moon Diary「エロゲの優劣は技術じゃないよ、という話」 おおむね同意なんですけれど、文章力だけを「技術」とみなすことには少し違和感が。 魅力あふれる設定を生み出すことも、「要所=クライマックスのシーンを怖ろしく鮮烈に描」くことも

    短所より長所に着目すべき理由。 - Something Orange
    walkinglint
    walkinglint 2008/02/28
    > 欠点があるのに通用しているクリエイタとは、欠点を補うほど大きな長所をもったクリエイタであるわけで、それはそれでやっぱりすごいことだと思うのです。
  •  『金色夜叉』に非モテの源流を見たよ。 - Something Orange

    尾崎紅葉の『金色夜叉』を読んでいます。 金色夜叉 (新潮文庫) 作者: 尾崎紅葉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1969/11/12メディア: 文庫 クリック: 25回この商品を含むブログ (26件) を見る 尾崎さんちの紅葉さん、いまとなってはほとんど読むひとのいない作家だけれど、明治時代には最大最高のベストセラー作家でした。 その代表作が『金色夜叉』。「ダイヤモンドに目がくらみ〜」という一句を耳にしたことがあるひとも多いのではないでしょうか? 実はぼくもその一節だけ知っていました。 ところが、この台詞、小説をもとにした歌謡曲に出てくるもので、原作には登場しないんですね。 あと、 「來年の今月今夜は、貫一は何處(どこ)で此月(このつき)を見るのだか! 再來年(さらいねん)の今月今夜……十年後(じふねんのち)の今月今夜……一生を通(とほ)して僕は今月今夜を忘れん、忘れるものか、死んでも

     『金色夜叉』に非モテの源流を見たよ。 - Something Orange
    walkinglint
    walkinglint 2007/12/28
    > これはたぶん、偶然ではない。自由恋愛が始まった明治の頃、紅葉はすでに、それが貫一のような敗残者を生み、悲喜劇を生み出すことを予測していたのではないか。
  • 「マンガはつまらなくなった言説」の理由。 - Something Orange

    最近のマンガは面白いか? 面白い。10年前と比べれば確実に成熟し、質も高くなっている。にも関わらず、なにも考えずに面白いものをあげようとして、最近の作品がリストアップされないのはなんでだろうか。 ストーリーのスケールの問題じゃなかろうか。最近のマンガは畳める風呂敷しか広げていない気がする。始末をつけられないものには、手を出さない、という選択肢は正しい。だから質も上がるだろう、けどそれはなんとなく寂しい気がする。破綻してもいいからとにかくでっかいもんが見てみたい。 「マンガはつまらなくなっている、かもしれない」 そうはいっても、破綻したら破綻したで文句を付けられるからなあ。漫画家稼業は茨の道よ。 現代の漫画おもしろいか? そりゃ、おもしろい。既刊10巻以下の作品だけでも、『よつばと!』、『おおきく振りかぶって』、『LIAR GAME』、『ヴィンランド・サガ』、『ヒストリエ』など、話題作には

    「マンガはつまらなくなった言説」の理由。 - Something Orange
    walkinglint
    walkinglint 2007/12/28
    > 『軍鶏』も傑作だが、あまりにも暗く陰惨すぎて、広くはお奨めしづらかった。しかし、こちらはわりと万人向け(でもないか?)。日本人なら読みましょう!
  •  メディアミックスの良否は「わかってる度」が決める。 - Something Orange

    アニメ『ゼロの使い魔』の第2期「双月の騎士」は、どうやらいまひとつの評価に終わったよう。 この構成で行こうと考えたのは誰だ。あと、ルイズに“犬犬!”連呼させておけばツンデレだとでも思ってたんでしょうか?いろいろ勘違いにもほどがある。ちょっと、頭、冷やそうか。 ――「ゼロの使い魔?双月の騎士?」第12話 う、うーん。シーン単位ではかなり良いところもあったけど、全体のシリーズ構成がいまふたつくらい。もうちょっとなんとかならんかったんだろうか・・・ シリーズ屈指の燃え展開の7巻?8巻を最後に持ってきたのは良かったと思うんですが、明らかに尺が足りていなかったような。だって後半10分で別離→再会しちゃうんですよ? もともと1期でも原作と細かい展開が違ったため、2期もそのまま原作とは経過がかなり違ってました。ルイズの姉二人の出番増量なんかは悪くない変更だと思えましたが、筋がアレなのでちょっと残念。

     メディアミックスの良否は「わかってる度」が決める。 - Something Orange
    walkinglint
    walkinglint 2007/09/27
    > 快楽性を追求するだけでなく、それと同時に普遍的な物語としてのおもしさを追及していこうとする志の高さが、ああいうふうに見えて、原作にはある。その志の時点で、アニメ版は、原作者に及ばなかったのではないか
  •  「臭い」という罪悪。 - Something Orange

    非喫煙者にとってタバコの何が嫌かというと、第一に「におい」です。正直「くさい」ので、俺の前で吸うなと。よりはっきり言えば体臭や口臭もきついのでできれば俺に近づくなと。副流煙とかもっともらしいことを言っているのは、僕にしてみれば「臭いんだよお前」をオブラートに包んでいるだけ。煙はその次。歩きタバコだと炎も含まれますが。 喫煙者にとって非喫煙者はゴミなのだばりにセンセーショナルな言い方をするならば「非喫煙者にとって、喫煙者とは汚物なのだ」。 喫煙者にとって煙草が吸えない状況が生理的に我慢できないのと同様に、非喫煙者にとって煙草を吸われるのは「くさい」という生理的に我慢できないことなのだ。 ――「あなたの健康とかどうでも良いのです。ただ、においと煙が耐えられない。それだけです」 「喫煙者」と「非喫煙者」で分けて考えるのは良くないんじゃないかと。 ぼくは生まれてからこのかた一も喫煙したことがない

     「臭い」という罪悪。 - Something Orange
    walkinglint
    walkinglint 2007/09/25
    > このクリーンな社会では、「臭い」ということが最大の罪悪なのです。
  •  『エヴァ』の狂気、『ヱヴァ』の殺気。 - Something Orange

    新ヱヴァに対する感想などありましたらお待ちしております。 ――「10年遅れの庵野批判」 ということなので、書いてみる。 メディア: クリック: 21回この商品を含むブログを見る 庵野監督が、物語としては未完成のままとはいえいったんは終わらせた「エヴァンゲリオン」という作品を、「ヱヴァンゲリヲン」と表記を変えてでもなぜもう一度作るのか?という疑問は、俺ばかりでなく、かつてあの作品に入れ込んだ人間であるなら当然思うことではないでしょうか。 テレビ版の最終2話や、それに続く旧劇場版で壮大な「ちゃぶ台返し」をやって「事件」として一度終わらせたわけですから、新作が「ストーリーとして辻褄を合わせました」程度のぬるい出来だったら絶対許さんぞこの野郎、と俺も思っていました。 しかしこないだ試写を見て、確かにストーリーとして完結させる意志は感じましたけど、そればかりではない画面の完成度を見て、ちょっと尋常で

     『エヴァ』の狂気、『ヱヴァ』の殺気。 - Something Orange
    walkinglint
    walkinglint 2007/09/25
    > だが、そうにもかかわらず、むしろそうであるからこそ、『エヴァ』は凡庸な「成功作」など足もとにも及ばない迫力を備えていた。それこそが『エヴァ』の「狂気」である。
  • ■ - Something Orange

    という国 (よりみちパン!セ) 作者: 小熊英二出版社/メーカー: 理論社発売日: 2006/04メディア: 単行購入: 13人 クリック: 441回この商品を含むブログ (160件) を見る 「中学生以上すべての人」に向けて、さまざまな専門家の言葉を集めた「よりみちパン!セ」シリーズの一冊。 太平洋戦争以前から、自衛隊海外派遣に至る日の近代史を手堅くまとめている。読むひとによっては、辛口の内容と感じるかもしれない。まあ、しかし、事実は事実ですからね。どうしようもない。 と、ぼくなどは思うのだが、Amazonを見ると、例によって、これは自虐史観だという批判もあるようである。この自虐史観という概念自体、ぼくにはあまり納得できないのだが。 そもそも、自虐とは「自分で自分を痛めつけること」である(辞書)。したがって、自虐史観とは、「自分で自分を痛めつけるような歴史観」ということになる。

    ■ - Something Orange
    walkinglint
    walkinglint 2006/10/10
    > 「自分」と「日本」が自意識のなかでべったりと貼りついている証拠のように思える。いや、貼りついているべきだ、とかんがえるひともいるわけですが。
  • 1