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アメリカ大統領選
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(杉山 大志:キヤノングローバル戦略研究所研究主幹) 新幹線で培った運行技術も転用 山梨県大月市にあるリニア中央新幹線(以下、リニア)の実験線に試乗に行く機会があった。実験線といっても東京・名古屋間に建設されているリニアの営業路線の一部となる本格的なものだ。全長42.8キロメートルで、名古屋まで開通すればその7分の1の長さに相当する。そこを1往復半したが、あっという間の体験だった。 見た目はSFのような乗り物かと言えば、そうではなかった。もちろん、時速500キロメートルという超高速を実現するには、空気抵抗を減らす流線形で、機能美にあふれた洗練されたデザインになっている。けれど、まあ新しい新幹線だと言われても、そうかなと思うような、既視感のあるものだった。 だがこれは決して悪いことではない。技術的には、新幹線で培った車両技術の応用によって、リニアもできているということだ。 「技術の転用」とい
兵庫県知事選が10月31日、告示された。パワハラなどの疑惑で県議会から全会一致で不信任決議を受け失職した斎藤元彦氏のほか無所属新人6人が立候補し、計7人による選挙戦が繰り広げられている。強烈な逆風下で再選を目指す斎藤氏だが、SNSや街頭では擁護の声も広がる。駅前に立って県民に語りかける斎藤氏の応援に駆けつける人も増えている。 「絶対に負けるわけにはいかない」——。支持者に強い言葉で訴えかける斎藤氏は、自身の知事としての資質についてどう考えているのか。本人を直撃した。(以下、文中敬称略) (松本 創:ノンフィクションライター) 「マスコミや県議会には負けない」、第一声に沸く聴衆 出直し選挙に臨んだ斎藤元彦・前兵庫県知事の第一声で約300人の聴衆が最も沸いたのは、こんな発言だった。 「メディアの報道に負けるな。そういった声もいただきました。今回、県議会側からの不信任決議、そしていろんな政党・政
(山本一郎:財団法人情報法制研究所 事務局次長・上席研究員) 総裁選直後に送った玉木さんへの赤面メッセージ 自由民主党総裁選が終わって一息ついたころ、早期の解散総選挙を見込まれるなか、7議席だった国民民主党の玉木雄一郎さんに「11議席目指して頑張ってください」などという激励メッセージをお送りしていて私も恥ずかしさに顔真っ赤なんですが……。いまやモテ期真っ盛りの、国民民主党の今回の躍進を確信もって予想できた人はおられたでしょうか。 振り返れば、国民民主党の支持動向は基本的に無党派層からの批判を受けた自由民主党・石破茂政権への批判票だけでなく、党内のゴタゴタや大阪万博の不人気、そして兵庫県知事・斎藤元彦さんの辞任するしないのすったもんだですっかり見放された日本維新の会・馬場伸幸体制への失望の結果、比例だけでなく選挙区でも「第三極」としての国民民主党に票が流れたという図式になっています。 それま
(牧野 知弘:オラガ総研代表、不動産事業プロデューサー) >>「返済総額1500万円増も現実に? 35年変動・8000万円のペアローンを組んだパワーカップルを待つ金利上昇の深刻な影響【利上げとタワマン:住宅ローン編】」から続く タワマン投資家にとっては完全なバッドニュース タワマン購入層のもうひとつのカテゴリーが国内外の投資家層だ。不動産投資を行う投資家にとって金利引き上げは完全なバッドニュースだ。 資金調達レートが上がることは物件購入をするときの負担増になるだけでなく、投資する物件に対する期待利回りを上げなければならなくなるからだ。 不動産投資を行う際の基本は、取得しようと考えている不動産に対する期待利回りだ。つまりその不動産を取得して、外部テナントに賃貸した場合、取得価格に対してどのくらいの賃料収益を「期待」するかで投資を判断する。 そして年間で得られる賃料収入を取得価格で割った料率を
ペーパーレス化という流れの中で、複合機やプリンターなどの市場は徐々に縮小の方向に向かっている。これを加速したのがコロナ禍である。ビジネスの未来像を描きにくい中で、リコーと東芝は合弁会社を設立。富士フイルムビジネスイノベーション(BI)とコニカミノルタは提携に向けた協議を進めている。日本企業が圧倒的な強みを見せてきた複合機市場だが、今後の合従連衡も十分考えられる。 複合機メーカーの今後の戦略についてフーリハン・ローキーのマネージングディレクター吉村尚氏に聞いた。 コロナ禍を経て顕在化したアライアンスの動き 2024年7月、リコーと東芝テックは合弁で「ETRIA(エトリア)」を設立 した。複合機の開発・生産部門を統合し、経営効率向上を図る。エトリアへの出資比率はリコー85%、東芝テック15%である。 複合機やプリンターなどの分野は、今、大きな曲がり角にある。主要プレーヤーの一角を占める富士フイ
米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は、米テスラの高度運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD)」を搭載した電気自動車(EV)の安全性に関して予備調査(Preliminary Evaluation)を行っている。NHTSAはこれまでに、FSDが作動中の衝突事故4件を特定している。そのうちの1件は死亡事故だった。いずれも視界不良の状況で発生しており、NHTSAはFSDがそのような状況に対応できなかったのではないかと疑っている。 調査対象は240万台、事故原因はFSDか? 対象となる車種は2016〜24年式の「モデルS」及び「モデルX」、17〜24年式の「モデル3」、20〜24年式の「モデルY」、23〜24年式の「サイバートラック」。オプションでFSDを搭載できる全てのモデルが対象で、合計台数は約241万台となる。 米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)や米CNBCによると、
年末年始に向けて、税金の季節がやってくる。申告書類に疑義が生じた場合や、申告義務がありながらしていなかった納税者に対して、是正を求める「税務調査」は10~11月がピーク、12月は会社勤めの給与所得者の年末調整、年明けには所得税確定申告(2月16日~3月15日)の準備が必要になる。元東京国税局調査官で、たまらん坂税理士事務所(東京都国立市)の坂本新代表税理士に、税務調査のトレンドや確定申告での注意点を聞いた。前後編に分けて掲載する。 (種市 房子:ライター) >>【後編】税務調査を回避できる…という確定申告の「都市伝説」、バレないだろう、はほぼバレる 税務調査の季節がやってきた ——今年も税務調査の季節が来ました。なぜ、税務調査はこの時期なのでしょうか。 坂本新氏(以下敬称略):税務調査は8月下旬に本格的に始まり、10~11月がピークで12月には終息します。国税庁では「1年度」は7月に始まり
(科学ジャーナリスト:添田 孝史) 30年前の阪神・淡路大震災で、神戸市の中心部は震度7に襲われた。研究者は震災の21年前に活断層による大地震を警告して報告書を神戸市に送っていたが、神戸市は聞き入れず、震度5強しか想定しなかった。それは住宅や水道の耐震化など備えの不十分さにつながり、多くの死者を生じさせた。 2024年1月の能登半島地震も事情が似ている。研究者は14年前に震源の活断層を見つけていた*1が、石川県は地震の研究がどんどん進んでいたのに27年前に策定した被害想定を見直ししておらず、それが被害の拡大につながった可能性がある。 地震の最新の研究成果を、地元の行政が防災に生かさない。その失敗はなぜ繰り返されたのだろうか。 *1 産総研TODAY 2010.09 なぜ揺れの想定を見直さなかったのか 2024年1月1日に発生した能登半島地震(M7.6)で、石川県では死者408人、全壊605
最近、おじさんが意外な場所で働く姿を見かける。給料が上がらない。本当に年金もらえるの? AIに仕事を奪われる…! 将来の不安から副業を始める中高年男性が増えているのだ。おじさんたちはどんな副業をしているのか、どれくらい稼いでいるのか、あるいはまったく稼げていないのか。組織をはみ出し、副業を始める全力おじさんの姿をより深くレポートする。(若月 澪子:フリーライター) 令和の階級社会 日本の労働現場に、新たな階級が誕生したのかもしれない。 これまでは正社員が最上位で、契約社員や派遣社員は第二身分、パート・アルバイトは第三身分。フリーランスはそれに次ぐ底辺……と個人的に思っていた。 正社員はボーナスや社会保険などがあるが、第二、第三身分になるとそうした「特典」は減っていく。筆者のようなフリーランスに至っては、取引先のルールだけ押し付けられる「旅芸人」だ。雨ざらしで、軒下にさえ入れてもらえない。
2000年以降、欧米では多くの国が着実に経済成長した一方で、日本は「失われた25年」を経験した。その背景には何があったのか。SAPジャパン カスタマー・アドバイザリー統括本部コーポレート・トランスフォーメーション ディレクターの村田聡一郎氏は著書『ホワイトカラーの生産性はなぜ低いのかー日本型BPR2.0』(プレジデント社)で、その一つの大きな要因として、デジタルによるホワイトカラー業務の生産性革命が起きた欧米と、それが起きなかった日本という“差”があったと指摘する。同氏に、日本のホワイトカラーの生産性が向上しなかった理由やその背景にある課題について聞いた。(前編/全2回)
(歴史ライター:西股 総生) 命の危険すら危惧されるレベル (前稿から)戦国関東を代表する名城とされる八王子城の最大の問題点は、城歩きのビギナー向きではない、ということに尽きる。多くの人がこの城を訪れること自体は別に問題ではなく、いや、むしろ歓迎すべきことなのだが、山城として要害堅固な八王子城は、ビギナーにはお薦めできない。
(フォトグラファー:橋本 昇) 2時間前から現場には多数の警察官 10月17日16時から都内八王子駅前で萩生田光一候補の街頭演説があると聞いた。自民党からの公認をもらえず、無所属として今回の総選挙に臨んでいる御仁だ。 おまけにこの街頭演説には、先日の自民党総裁選で、石破茂現首相と決選投票で争った高市早苗氏が応援に来るという。話題の2人だ。行ってみようという気になった。 カメラを持って八王子へ向かった。こうした現場には普段、「報道カメラマン」としてプレスカードを持ち腕章をつけて取材に出かけていのだが、今回は単なる「野次馬」として行ってみることにした。目指す場所は八王子駅北口交番前、最前列で見てみようと演説予定の2時間前に到着した。 さすがに早かったが北口はすでに制服や私服の警官で溢れていた。総勢50人はいるだろうか。しかし萩生田氏は今や自民党公認でもなく無所属。本来ならVIP警護対象ではなく
1.ウクライナの防空に加わった電子戦部隊 ロシア軍はこれまで、ウクライナに自爆型無人機「シャヘド136(シャヘド)」を約9400機撃ち込んできた。 ウクライナは、ロシア領内やクリミア半島から発射されるシャヘドをこれまで80~90%を撃墜してきた。 だが、撃墜されなかった10~20%のシャヘドは、ロシアが狙った目標を破壊してきた。 10~20%の撃ち漏らしで、800~1600か所の施設やその付近が破壊されているのである。ウクライナにとっての被害は甚大である。 ウクライナはこれまで、航空部隊、対空ミサイル部隊、ウクライナ国防軍の機動射撃集団がこの無人機を撃墜してきた。 1機のシャヘドを撃ち落すために迎撃ミサイルを発射し、数千ドル、場合によっては数百万ドルという法外な費用がかかることもあった。 最近では電子戦部隊が加わって、その効果を次第に発揮するようになり、電子戦部隊による撃墜比率が増加してい
習近平国家主席は毛沢東の真似をして重要産業を内陸部へ強制移動させようとしている?(写真:AP/アフロ) 中国で、習近平政権が広東省から四川省に工場などを大移動させる計画を進めているとの噂がネットで駆け巡っている。その数、1500社あまり。沿岸部から内陸部への基幹産業の大移動は毛沢東時代にもあった。当時は旧ソ連や米国の核の脅威から守る、という名目だったという。その再来ならば、戦争の準備ということか? (福島 香織:ジャーナリスト) 中国のネット上で最近話題になっているのは、広東省の1500社余りの工場が内陸の四川省に移転させる計画が進行中だ、という噂話だ。もし本当なら、広東省40年以来の大産業移転計画ということになる。 あながち単なる噂と笑い飛ばせないのは、毛沢東時代も、沿海部の国家基幹産業を旧ソ連の核の脅威から守るという名目で強引に雲南など内陸部に移転する三線建設政策をとったことがあり、毛
2022年6月、ニューヨーク・マンハッタンのヘルズキッチンで買い物を楽しむ小室圭さん・眞子さん夫妻(写真:Dylan Travis/ABACA/共同通信イメージズ) 拡大画像表示 米ニューヨークに渡った小室眞子さん(32)、圭さん(32)夫妻は、鶏卵大手「イセ食品」(現・たまご&カンパニー)の創業者、伊勢彦信元会長(95)から地元の有力者を紹介されたりと、なにかと面倒を見てもらっていた。2023年11月には、『週刊文春』で、小室夫妻とノーベル賞受賞者で気象学者の真鍋淑郎氏、「ベニハナ・オブ・トーキョー」の青木恵子元CEOらがニューヨーク郊外のイタリアンで会食する様子が報じられている。その会食をセッティングしたのが、ほかでもない伊勢元会長だった。 さらに、眞子さんが一時、インターンをしていたメトロポリタン美術館における日本美術部門の責任者に、伊勢元会長が「眞子さんを日本美術部門の部長にしてほ
世論調査を見てみると、例えばNHKの世論調査によれば、「投票で重視すること」は上位から「景気・物価高対策」「社会保障制度の見直し」「『政治とカネ』の問題への取り組み」「外交・安全保障」「子ども政策・少子化対策」となっている。他社の世論調査も概ね同様の傾向にある。 ちなみにだが景気や社会保障が上位に来るのは近年の選挙で概ね同様で、今回の結果で特筆すべきはやはり「政治とカネ」問題への取り組みであろう。 昨年末から「裏金疑惑」が火を噴いていることは周知のとおりだ。岸田政権の最後から石破新政権にかけて内閣支持率は低迷し、自民党の政党支持率もいっときと比べれば回復してきたとはいえ低空飛行状態である。
一方、台湾国防部の発表によれば、演習には戦闘機やヘリコプター、無人機も含めて125機が参加し、うち90機が台湾の領域に侵入してきたという。さらに台湾本島の東部海域には、空母「遼寧」まで繰り出し、艦載機を出撃させた。すっかり「選挙モード」に突入している日本も、石破茂首相が緊急のコメントを出したりして、大わらわだった。 「武力統一はリスキー」 この突然の軍事演習を、どう捉えたらよいのだろう? 私は最近の両岸関係について、一つの仮説を立てている。それは、以下のようなものだ。 習近平中央軍事委員会主席(軍トップ)は、「盟友」のウラジーミル・プーチン大統領がウクライナで展開しているような戦争を、台湾との間でおっ始めたくない。当然ながら台湾は統一したいが、「武統」(ウートン=武力統一)は自己の政権を疲弊させ、あまりにリスキーだと考えているのだ。 ところが人民解放軍の強硬な幹部たちは、「習近平強軍思想」
(小谷太郎:大学教員・サイエンスライター) ノーベル賞は秋の季語です。10月7日の生理学・医学賞を皮切りに、今年もノーベル賞が発表されました。 ノーベル物理学賞は機械学習の基礎原理の発見・発明に、化学賞はタンパク質の設計と、機械学習を利用したタンパク質の構造予測に授与されました。 この受賞に、研究業界の人々は衝撃を受けました。 機械学習というのは世間でおおざっぱに「AI」と呼ばれる技術の基礎で、つまりAIの基礎と応用がノーベル物理学賞と化学賞を獲ってしまったのです。しかも受賞者5人中3人がグーグルの関係者です。20世紀には誰も予想しなかった新展開です。 また、ノーベル賞は頑迷なほどの実験重視で知られています。いかに画期的で優れた理論研究であっても、実験によって実証されなければ、ノーベル賞が授与されることはまずありません。例えばブラックホールの「ホーキング放射」を理論的に導いたスティーブン・
2024年ノーベル物理学賞の受賞が決まったホップフィールド博士とヒントン博士(10月8日、写真:ロイター/アフロ) しかし、このノーベル物理学賞は、記銘に値する汚点というべき、恥ずかしい低見識な授賞でした。 今年5月に東京都美術館講堂で私たちが開催した「AIと教育」シンポジウムに登壇された、甘利俊一先生と福島邦彦先生のお二人によるはるかに先立つ本質的な貢献が、きれいさっぱり拭い去られているからです。 また、この受賞に対して異を唱えたり、ノーベル財団に対して抗議したりする動きが日本にないことは、さらに救いようがありません。 皆さんよろしいでしょうか。 ニューラルネットワークというのは、いまやインテルが寡占するチップ、マイクロプロセッサーがそうであったように、かつて「日本のお家芸」だったのです。 「ほとんどの先駆的業績は福岡や大阪で生まれたものである」という厳然たる事実に、改めて目覚める必要が
バブル期の日本では企業美術館の建設が相次いだ。その1つが千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館だ。20世紀美術をはじめとする豪華なコレクションと広大な庭園を持つ同館は、地元や国内外の美術ファンから愛され、今年5月には設立34年を迎えた。しかし、それから間もない8月27日、2025年1月下旬での休館が発表された。 背後には、東京ドームやクスリのアオキホールディングスの社長に退陣要求を突き付けた、あの「アクティビスト(物言う株主)」の姿が見え隠れする。地元や美術関係者、美術ファンからの休館反対の声が高まる中、DICとその株主はどんな決断を下すのか。 (森田 聡子:フリーライター・編集者) 保有資産の価値は112億円 9月のとある週末、ほぼ10年ぶりにDIC川村記念美術館を訪れた。雑誌の編集者時代に美術特集で何度もお世話になり、休館する前に一度見ておきたいと思ったからだ。 前に来た時はがらがらだった
EVを生産する「アウディ」のブリュッセル工場閉鎖計画に抗議するデモ行進(2024年9月16日、写真:共同通信社) バッテリー式電気自動車(BEV)の需要の伸びが急激に鈍化、BEV推し政策に乗って巨額投資に走っていた自動車メーカーが次々に戦略の修正を迫られている。急進的なBEV転換政策を打っていた欧州でも目標を巡って分裂の様相だ。BEV不要論すら飛び出す中、果たしてBEVはどのような命運をたどることになるのだろうか──。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏がレポートする。(JBpress編集部) >>【前編】価格、充電性、CO2排出量…今起きている停滞は商品力とは全く関係ないところで生じている 欧州のBEV転換策は“日本車つぶし説”のウソ 欧州は2035年に乗用車のエンジン廃止をうたい、アメリカもバイデン政権がそれに追随して大々的なBEV転換策を強行した。よく“ディーゼルで失敗した欧州の日本車
解散総選挙が10月27日に実施される。SNSなどを活用した「ネット選挙」が盛んになることが予測されるが、ネット世論は選挙結果にどのような影響を及ぼすのだろうか。2021年の衆議院選挙の際、X(旧Twitter)の投稿を分析したところ、全体の1%にも満たないオリジナルの投稿がネット上の世論を形成していた。投稿数では反自民が親自民を圧倒したが、選挙は自民党が勝利。ネット世論は必ずしも現実の反映ではないことがわかる。 (谷原 つかさ:立命館大学産業社会学部准教授) (*)本稿は『「ネット世論」の社会学: データ分析が解き明かす「偏り」の正体』(谷原つかさ著、NHK出版新書)の一部を抜粋・再編集したものです。 2021年の衆議院選挙の際に、私が実際に行った実証研究の結果を解説します。この研究で問うたのは、選挙期間中のX空間における世論はどのようなものであったか、ということです。以下、データ分析の方
すると少年は公共放送設備を利用し、少女のことが大嫌いだと学校中に放送する。 ドナルド・トランプとテイラー・スウィフトの間に起きたことは、これだ。 「I HATE TAYLOR SWIFT!(テイラー・スウィフトが大嫌いだ!)」 超大物歌手のスウィフトが先月、カマラ・ハリスへの支持を表明した直後、トランプはSNS(交流サイト)にこう投稿した。 それまでは日常的にスウィフトをほめ、昨年11月には「彼女はすごく才能があると聞いている。とても美しく、実際、異常なほど美しいと思う」と書いていた。 トランプの精神状態のおかしさは明らか トランプの超人的な能力は、心理学者のチームが何時間もかけてそうした場面を解剖しても素材を曲げられないことだ。 トランプの意識の流れの奇怪さを米国のメディアが正確に伝えるのは、もっと難しい。 トランプの心境を理解するには、すべての政治集会を最後まで見るか、演説の起こしをす
神奈川県横浜市鶴見区内の“開かずの踏切”で歩行者が列車にはねられて死亡する事故が発生した。近年、踏切事故は減少傾向にあるが、それでも線路内で人や車が走行中の列車と衝突する事故は後を絶たない。これまで国や地方自治体は踏切事故をなくすためにどんな対策を取ってきたのか──。フリーランスライターの小川裕夫氏が解説する。(JBpress編集部) 国交省も把握し切れない「勝手踏切」の数 2024年9月29日、神奈川県横浜市鶴見区内で、踏切を渡っている途中の歩行者が列車にはねられて死亡する事故が発生した。事故が発生した踏切は、JR線の東海道本線と京浜東北線の線路を6本またぎ、京急電鉄の線路とも隣接する。京浜東北線と東海道本線の線路が少し離れているため途中に待機スペースが設けられているという特殊な構造の踏切だった。
9月下旬に能登半島を襲った豪雨。元日の震災の復興がままならない中で「二次災害」の様相を呈している。 輪島市や珠洲市ではトンネルの復旧工事中に土砂災害が起きたり、震災後に建設された応急仮設住宅が浸水したりといった被害が見られる。 土木計画が専門の神戸大・小池教授は「震災後の道路などインフラの復旧工事が遅れている」と指摘する。背景には何があるのか、話を聞いた。 (湯浅大輝:フリージャーナリスト) 仮設住宅の水害を責めるのは酷 ──水害にあった輪島市や珠洲市の応急仮設住宅は、洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域など災害リスクを潜在的に抱えた土地に建設されたという指摘もあります。小池さんは今回の水害をどのように分析していますか。 小池淳司・神戸大学大学院工学研究科教授:今回の能登半島での土砂崩れや河川氾濫などの豪雨被害は、震災後道路の復旧が遅れる中で、全国的に問題になっている線状降水帯がもたらした二
(山本一郎:財団法人情報法制研究所 事務局次長・上席研究員) 石破茂政権が成立して早々、石破茂さんが、次々と襲い掛かる過酷な現実の前に、思い描いていた空虚な「理想の政権、こだわりの政策」が酷評されてしまいました。自由民主党内野党にすぎなかったので、無責任に正論をブチかまして人気になっていた反動でしょうか。 石破政権成立後、一発目の政権支持率を見ると、どの調査もせいぜい50%台前半の支持率で、なんというか、低い……。「次の総理に相応しいのは」というアンケートでだいたい首位にいた石破茂さんを、みんないきなり見放し過ぎです。 ただ、石破さんが進めたがっていた安全保障関連の政策については、総理就任前に、いきなり共和党系の大手シンクタンク、ハドソン研究所に「アジア版NATOを創ろう」とか、「日米地位協定を見直して、日本の基地をアメリカに設置しよう」などの暴論を掲載してしまったため、総理就任前から敗戦
「百条委でも事実認定がまだだったり、本人が認めていなかったりするのに、報道も含めてとにかく批判しよう、早く辞めさせようと世論を誘導していた。86人の議員全員が不信任なんて、普通あり得ないでしょう。何か組織的な圧力がかかっているとしか思えない」 斎藤一人が矢面に立ち、県議や記者たちから糾弾されている——知事という職責、告発文書への対応の誤り、あくまで自らの責任を認めない姿勢から生じた事態なのだが、百条委や記者会見の「見え方」が呼び起こす判官贔屓もあるのだろう、同様の意見を見聞きすることが増えた。 「涙の記者会見から明らかに空気が変わった」 あるテレビ局の記者は、「涙の記者会見から明らかに世間の空気が変わった。知事がいじめられてかわいそうだという声が大きくなった」と振り返る。前回選挙で会派を割って自身を担いだ自民党県議らに対し、「申し訳ない」と涙を浮かべた9月11日の定例会見だ。 失職・出直し
斎藤元彦・前知事の失職にともなう兵庫県知事選が10月31日告示、11月17日投開票に決まった。9月30日の失職から数日のうちに予想されていた候補者はほぼ出揃い、主要政党の方針も固まってきた。これまでになく全国の注目を集める知事選は、これまでにない混戦になりそうだ。そして、一足先に顔見せの「駅立ち」を始めた斎藤前知事の周囲では、自民・維新推薦の組織選挙だった前回とはまったく異なる支持層が生まれつつある。(以下、文中敬称略) (松本 創:ノンフィクションライター) 「お辞儀や話し方も信頼できる」駅立ちに駆けつけた支持者は擁護 兵庫県議会の全会派・全議員から不信任決議を受け、自動失職して2日目の10月1日朝、前知事・斎藤元彦の姿は西宮市のJR甲子園口駅前にあった。ダークスーツで背筋をピンと伸ばし、「おはようございます」「ありがとうございます」と通勤・通学客にひたすらお辞儀を繰り返す。
「人づき合いが悪い」「仲間がいない」といわれてきた政治家がなぜ、5度目の挑戦で自民党総裁の座を勝ち取ることができたのか。首相として何をしようとしているのか。かつては同じ選挙区で戦い、また総裁選の推薦人になったこともある元参議院議員の田村耕太郎氏が、間近に見てきた政治家・石破茂の『真実』を、Facebookに6000字近くで投稿し、話題になっている。その全文を一挙、公開する(田村氏の了承を得て、一部編集しています)。 (田村 耕太郎:国立シンガポール大学大学院 兼任教授、元参院議員) 新首相誕生に元ライバルから愛と期待を込めて なんとなんとご近所の石破茂さんが首相になられた。おめでとうございます。正直びっくりした。 最近は鳥取への飛行機で席が近くなることがたまにあって挨拶するくらいではあったが、「ああ確かシンガポールにいらっしゃるんですよね。お元気ですか」というとすぐに本を読み始められていた
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