特定秘密保護法の問題点は無数にある。そのひとつとして、同法違反の刑事被告事件において被告人の防御権を保障できるのかという難問がある。185臨時国会では、政府はこの問題にフタして強引に押し切ったが、本日の「毎日」が、「秘密のまま裁判、困難」「法案検討時 警察庁など懸念」と、同紙が情報公開請求で入手した資料をもとに、改めてこの問題を提示している。今通常国会では、同法の廃止法案が論戦の舞台に上る。毎日の姿勢を大いに評価したい。 周知のとおり、特定秘密保護法の原型を形つくったのは、「秘密保全のための法制の在り方に関する有識者会議」である。同会議のメンバーは以下のとおり。ことあるごとに記して記憶を新たにしておかねばならない。 縣公一郎(早稲田大学) 櫻井敬子(学習院大学) 長谷部恭男(東京大学) 藤原静雄(中央大学) 安富潔(慶應大学) 同会議は、2011年1月から6月にかけて、6回の会合を開き、同