植村邦彦さんの『市民社会とは何か』平凡社新書は、もちろん大変がっちりした社会思想史の研究書でもあります。 http://www.heibonsha.co.jp/catalogue/exec/browse.cgi?code=85_559 特に前半では、アリストテレスから近代イギリスに至る国家社会という意味での「シビル・ソサエティ」の思想系譜が、そしてヘーゲル、マルクスといったドイツ的「ビュルガーリッヒ・ゲゼルシャフト」の観念の歴史が、なるほどこれがホンモノの思想史家の手つきというものか、と感心するほどの手際で、見事に説明されていきます。 しかし、それらはすべて、後半の怒濤の如き叙述のための準備作業なのです。 後半に書かれていることは何か。 あえてわたくしの関心に引き付けすぎた物言いをしてしまえば、イギリス流の「シビル・ソサエティ」でもなければドイツ流の「ビュルガーリッヒ・ゲゼルシャフト」でも
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