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ブックマーク / hankinren.hatenadiary.org (2)

  •  恋ニ酔ヒ、愛ニ死ス ―「らも 中島らもとの35年」 中島美代子・著 ― - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    「中島らもが、死んだ」 平行線のままのどうしようもなく暗い話の最中、ふいに電話の向こうの男がそう言った。 電話の相手は、私が19歳の時に出会った私の初めての男。私はその頃、彼に貸す為に借りたサラ金の返済がどうにもならなくなり、全てが親にバレて実家に戻って罪悪感と自分自身の愚かさと未来の見えなさでグチャグチャになっていた。それでも何とか金を少しでも返して貰えないだろうかと知人を通じて彼に交渉していた。直接話すと私は「負けて」しまうから知人に間に入って貰ったのだ。 知人から連絡が来た彼は逆ギレして私に電話をかけてきた。「返して」「無いものは返せない、それに俺はお前の欲しいものを与えてやってたじゃないか」何十回も繰り返したどうしようもないやりとりにお互いうんざりし疲れてしまい沈黙が訪れた。私は泣き疲れ怒鳴り疲れていた。その沈黙を破り、ふいに彼が中島らもの死を告げたのだ。 彼は一時期、小説家になる

     恋ニ酔ヒ、愛ニ死ス ―「らも 中島らもとの35年」 中島美代子・著 ― - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    walkinglint
    walkinglint 2007/09/05
    > 「もし誰をも愛していないのだとしたら、結局僕は『いない』のだ。闇の中で『想い』だけが僕の姿を照らしてくれているような気がする。それ以外の時は僕は一個の闇であり、一個の不在でしかない」
  •  男なんかに - 花房観音  「歌餓鬼抄」

    「夫しか知らない女」 http://d.hatena.ne.jp/hankinren/20070706#p1、その夫ともセックスレスな知人は、ある日こう言った。 「私は今、漫画の中の登場人物にしか恋をしない。だって現実の男って、あんまりいい人いないしさ、まして自分は結婚してるから不倫になるやん。漫画の世界ならどろどろしないし、理想の人いっぱいおるやん。理想の恋が出来るやん。現実の男の人は、嫌なとこいっぱいあって腹立つこと多いもん」 あああああああああーーーーーーそんなこと言うなよぉーーーーーっ・・・・・ 漫画の世界を否定してるわけやない。私だって昔漫画歴史上の人物好きになったりしたし、今だって映画小説に入り込んでボーっとなることあるよ。 でもね、「現実の男はいい人いない、嫌なとこいっぱいあるから」とか言うなよ。 そりゃあ現実の男は問題もあるし、現実の恋はどろどろしてて楽しいことばかりじ

     男なんかに - 花房観音  「歌餓鬼抄」
    walkinglint
    walkinglint 2007/08/23
    > でも、その涙も痛みも全て凌駕するほどの喜びを瞬間だけでも味わえることがある。それを私は知っているから、絶望を繰り返しながらも男に欲情してしまう、それが哀しい。
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