人類が繰り返してきた「愚」 人は、目の前の“小さな損失”を取り返そうとして引き際を誤り、どんどん傷口を広げて破滅していくことがよくあります。 博打で身を亡ぼす者などはその好例でしょう。 紀元前5世紀の「ペロポンネソス戦争」もその典型で、27年間も戦がつづけば、両陣営ともに民は疲弊し、経済は破綻し、社会は紊乱びんらんして、もはや戦えるような状況ではなくなっていましたが、「ここまでの犠牲を払って、今さら退くわけにはいかぬ!」とお互いに意地になって際限なくつづくことになったのでした。 しかし、これこそが破滅への一里塚。 前404年、ようやく戦が終わり、一応「スパルタの勝利」ということで幕引きとなりましたが、戦に敗けたアテネはもちろん、勝ったスパルタですら社会・経済・軍事ともにガタガタとなっており、彼らに覇権を維持する力はなく、ほどなく衰亡していくことになりました。 なんのための戦勝か。 たとえ目