哀悼の祈りと希望への思いが改めて胸に刻み込まれました。阪神・淡路大震災から20年をむかえた日、冷たい風に凍える神戸の街を歩きました▼まだ暗い早朝。中央区の東遊園地では、地震発生時にあわせて大勢の人びとが黙とう。肉親や友を失った悲しみ、無念さが竹灯籠にともる明かりに映しだされました。孫を連れた老齢の女性は「一つ一つの命がいかに大切か。それをこの子らに伝えたいと思って」▼街を一望する諏訪山公園。「あなたを決して忘れない」と、鎮魂のトランペットの音色と希望の鐘が鳴り響きました。哀悼の詩を読んだ玉川侑香さんは「震災はいろいろなものを壊したが、人のつながりがあったからがんばってこられた」▼被災地の隅々で行われた手づくりの行事。甚大な被害を受けた長田区の「メモリアルウオーク」は、あの日からの歩みを振り返りながら、参加者が悩みを交流する場に。「20年たっても街はにぎわいを取り戻せていない」▼ここは、神戸