自民・公明の与党が衆院通過を強行した2015年度政府予算案の重大問題の一つは、5兆円を突破した軍事費(防衛関係費)です。安倍晋三政権が進める「海外で戦争する国」づくりや沖縄での米軍新基地建設を財政的に裏付けるものであり、参院での徹底審議とともに、その具体化を許さないたたかいがいよいよ大切です。 安倍政権の暴走凝縮 15年度の軍事費は一般会計計上分でも4兆9801億円に上りますが、「東日本大震災復興特別会計」計上分の329億円を加えると、総額は5兆130億円に達します。当初予算ベースで文字通り初の5兆円超えであり、02年度の4兆9560億円という過去最高額を13年ぶりに更新することになります。異常な軍事突出です。 額の大きさに加えて重大なのは、その中身です。「海外で戦争する国」に向けた安倍政権の数々の暴走が凝縮されているからです。 安倍政権が決定した自衛隊増強計画である「中期防衛力整備計画」