児童虐待による “子どもの死亡” 年間69人に 父親は十分な食事を与えずに、栄養失調で衰弱する齋藤理玖ちゃん(5)をアパートに放置。白骨化した遺体の発見は死亡から8年が経過していた。この衝撃的な児童虐待の死亡事件は父親に殺人罪、懲役19年の判決が下されたが、手を差し伸べられず、子どもをとり巻く環境が悪化を続けることには臍を噛む思いだ。 児童虐待を生んだ社会が改善なく「放置された状態」だ。子ども達が身をおく、暗く危険な社会問題のドアは未だ開かれず密室のまま放置をされている。 幼い命は、なぜ救えないのか 本稿をまとめる間にも乳児5遺体発見事件”の判決、“3歳児への暴力による虐待死”が報道された。相次ぐ児童虐待の死亡に対して、国は「児童虐待への徹底した対応」を自治体に通知するも、児童虐待死亡事例は年間50~60件前後で推移。2014年度では虐待死した子どもは69人に上り、減少す