会場変更という厚い壁を崩せなかったのは残念だ。2020年東京五輪・パラリンピックのバレーボール会場について、東京都の小池百合子知事が既存の横浜アリーナ(横浜市)活用案を断念し、現行計画通り「有明アリーナ」(江東区)を新設する方針を表明した。 同アリーナは大会後、民間事業者に運営を任せるという。ただし、これで小池氏が提起した3会場見直し問題は全て現行計画通りの場所で決着することになった。 「大きな黒い頭のネズミがいっぱいいることが分かった」 今月2日の記者会見で、報道陣が一連の会場見直しに関して「大山鳴動してネズミ一匹ではないか」と質問すると、小池氏は「失礼ではないか」と気色ばんで、こう反論した。「黒いネズミ」とは五輪の経費を歯止めなく膨らませた人間を指すのかもしれない。 確かにこの問題にメスを入れ、経費圧縮に向かったのは評価したい。しかし当初目指していた会場変更に至らなかった点は小池氏もき
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