米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の輸送機オスプレイが沖縄県名護市沖で不時着した事故を受け、在沖縄米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官(中将)は14日、同県 北中城 ( きたなかぐすく ) 村のキャンプ 瑞慶覧 ( ずけらん ) で記者会見し、「県民に謝罪したい」と述べた。 ニコルソン氏は事故原因について「空中給油訓練中、給油ホースが切れてプロペラに当たり、飛行が不安定になった」と説明。「事故を起こし、大変遺憾だ」とした。
![「県民に謝罪したい」在沖縄米軍トップが会見 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/21ce3ee1c3df1293cbebde2cdb69844b52038708/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.yomiuri.co.jp%2Fimg%2Fyol_icon.jpg)
沖縄県知事が、米軍普天間飛行場の移設作業を停止させようとするのは無理筋ではないか。移設を前提に、政府と県は、接点を探るべきだ。 名護市辺野古における防衛省の移設作業の停止を翁長雄志知事が指示した問題で、林農相が指示の執行停止を決定した。 作業停止で工事が遅れれば、飛行場周辺住民や日米関係に「重大な損害」が生じるとする防衛省の主張を認めた。妥当な判断だ。 農相は今後、防衛省の行政不服審査請求に基づき、知事指示を無効とするかどうかを審査する。客観的な立場で吟味してほしい。 県は、防衛省が海底に投入したコンクリート製ブロックを「許可区域外に設置された」と問題視し、作業停止指示の根拠とした。 だが、防衛省は「事前確認で県が許可は不要とした」と説明する。実際、那覇空港の拡張工事など複数事業での同様のブロック設置で県は許可を求めていない。「他の事業との公平性に欠ける」との防衛省の主張はもっともだ。 県
日本維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事は27日、沖縄県の基地負担軽減が進まないことに関し、「国民から『負担は沖縄だけがすればいい』と疎外されるなら、沖縄の皆さんも『琉球で独立した方がいい。まだ中国の方が沖縄のことを思ってくれている』という気持ちになる。これで日本の安全保障が守れるのか」と、府庁で記者団に語った。 また、米軍の新型輸送機MV22オスプレイの一部訓練を八尾空港(大阪府八尾市)に移転させる案に、仁坂吉伸・和歌山県知事が疑問を呈していることについても「反対するなら、負担軽減など軽々しく言わない方がいい。二枚舌はやめるべきだ」と批判した。 松井氏は同日夕、大阪市内で記者団に、「独立」発言について、中国共産党機関紙・人民日報が、沖縄の領有権が中国にあると示唆する論文を掲載したことなどを踏まえ、「あまりに沖縄が疎外されれば、(沖縄は)そういう思いになってくるということ。全く問題はない」と
オスプレイ訓練 沖縄の負担を軽減する一石に(6月11日付・読売社説) 沖縄県の過重な負担を日本全体で分かち合うことは大切だが、実現性には疑問符が付く。 日本維新の会の橋下共同代表(大阪市長)と松井幹事長(大阪府知事)が安倍首相と会談し、沖縄県に配備中の米軍新型輸送機MV22オスプレイの一部訓練を大阪・八尾空港に移転することを提案した。 首相は、移転の可否について小野寺防衛相に検討を指示した。 オスプレイは昨秋、米軍普天間飛行場に12機が配備された。今夏に12機が追加配備される予定だ。事故の恐れが高いという誤解や偏見が多いためか、沖縄では今も、配備への反対論が強い。 オスプレイは既に、山口県の米軍岩国基地を拠点に日本本土で5回、飛行訓練を実施している。航続距離が長いだけに、さらに訓練移転を増やすこともできよう。 沖縄の負担軽減に本土が積極的に協力したいという橋下氏らの問題意識自体は、評価でき
首相沖縄訪問 普天間移設へまず信頼回復だ(2月3日付・読売社説) 1996年の米軍普天間飛行場返還の日米合意から17年にも及ぶ、多くの関係者の努力を無に帰させてはなるまい。政府は、普天間移設の前進に全力を挙げてもらいたい。 安倍首相が就任後初めて沖縄県を訪問し、仲井真弘多知事と会談した。2013年度予算案で沖縄振興費を増やしたことを説明するとともに、普天間飛行場の名護市辺野古移設に理解を求めた。 知事は、沖縄振興予算の増額を高く評価し、謝意を表明した。 沖縄振興予算は、野田政権が12年度に25%増やしたのに続き、安倍政権も13年度は4%増の3000億円を計上した。那覇空港第2滑走路の工期も当初の7年から1年以上短縮する方針だ。 長年の懸案である普天間問題の進展には、民主党の鳩山政権が崩壊させた沖縄県との信頼関係の再構築が欠かせない。安倍政権が沖縄振興策の拡充をその第一歩にしようとする意図は
沖縄復帰40年 経済と安保を両立させたい(5月15日付・読売社説) 沖縄県はきょう、本土復帰40周年を迎える。 宜野湾市で、野田首相ら三権の長や仲井真弘多知事などが出席して記念式典が行われる。 日本全体の米軍施設用地の74%が集中する過重な負担が続く中、政府はいかに経済振興と安全保障を両立させるかが問われる。 政府は先週、今後10年間の第5次沖縄振興計画の基本方針を決定した。那覇空港の第2滑走路整備による国際物流拠点化が柱で、沖縄の自立的な経済発展を目指す内容だ。この方針に基づき、沖縄県がきょう振興計画を決定する。 計画の策定主体を政府から沖縄県に変更したのは、妥当である。アジアに近接する地理的特性や国際性を生かした計画を着実に実行に移してもらいたい。 過去の振興計画は「本土との格差是正」を掲げてきたが、県民1人当たりの所得は全国平均の7割前後にとどまる。製造業が育たず、県内総生産に占める
沖縄振興予算 大幅増で「普天間」前進を図れ(12月24日付・読売社説) 厳しい財政事情の中、沖縄県の要請に最大限配慮した異例の措置だ。 政府は、2012年度の沖縄振興予算の総額を2900億円超とする方針を決めた。今年度予算から600億円、25%以上も増加させる。仲井真弘多知事が要望した3000億円に近い金額となった。 このうち、使途の自由度が高い一括交付金が、今年度の5倍の約1500億円に増え、全体の半分を超す。地域の実情に即した柔軟な予算配分が可能になることは、沖縄県にとって大きな成果だ。 いずれの予算も内閣府の概算要求を大幅に上回っており、藤村官房長官や前原民主党政調会長らによる「政治加算」と言える。 政府は、沖縄振興と米軍普天間飛行場の移設は「別の問題」としているが、これだけの特別扱いをする以上、普天間問題で具体的成果を上げることが求められる。 政府は、普天間飛行場の移設先の名護市を
堀口大学の詩「百合(ゆり)」の一節を。〈百合の花は昆虫の化粧室だ/蝶がでてまゐる/金粉の着物をきて…〉。鮮やかなイメージで、なるほどと思わせる。これが比喩である◆花の香りが漂う美しい詩句を引いたのは、ほかでもない。最低の比喩を用いた汚らしい発言に触れるにあたり、あらかじめ防臭剤を噴霧したつもりである◆「(女性を)犯す前に、(これから)『やらせろ』とは言わない」。普天間移設に向けた環境影響評価書を沖縄県に提出する時期を政府が明言していないことについて、防衛省の沖縄防衛局長がそう発言した◆性的暴行を受ける女性を沖縄県に、凶徒を政府にたとえている。女性と、沖縄県民と、普天間移設をまじめに考える多くの国民と――そのすべてを侮辱している。窮屈な世の中にしないよう、暴言失言にはまず弁護席に立って吟味するのが小欄の習性だが、非公式の記者懇談にしても、今回はかばいようがない◆沖縄の少女暴行事件から普天間移
普天間移設 首相は辺野古に「本気」を示せ(10月24日付・読売社説) 沖縄は、政府の動きを半信半疑で見ている。野田首相はまず、米軍普天間飛行場の移設を本気で実現するという意思を明確に示すべきだ。 川端沖縄相、一川防衛相、玄葉外相が、相次いで沖縄県を訪問した。名護市に建設する普天間飛行場の代替施設の環境影響評価書を年末に提出する意向を仲井真弘多知事に伝え、理解を求めた。 普天間問題を目に見える形で進展させないと、国防費削減を迫る米連邦議会が納得せず、普天間移設と連動した在沖縄海兵隊のグアム移転予算が確保できなくなる。評価書提出には、そんな日米両政府の共通の判断がある。 普天間飛行場の固定化と海兵隊グアム移転の頓挫で悪影響を受けるのは誰か。米軍よりもむしろ、大幅な負担軽減の機会を失う沖縄県民だろう。同時に、広大な米軍施設の返還と、その跡地利用による沖縄振興策も画餅に帰す。 政府は、そのことをき
普天間移設 固定化回避へ沖縄と接点探れ(10月3日付・読売社説) 米軍普天間飛行場の移設問題は、もはや先送りが困難な状況にある。 普天間飛行場の固定化をいかに避けるか。政府は、沖縄県と真剣に協議し、振興策を含めた幅広い観点から接点を探るべきだ。 政府が、10年間の現行計画の期限が切れる沖縄振興策の来年度以降の基本方針を沖縄県に示した。使途を限定しない一括交付金制度の導入が柱となっている。 沖縄県は、沖縄振興予算の全額を一括交付金化したうえ、総額を今年度の2300億円から3000億円へ大幅に増やすよう要望している。政府は、一括交付金の制度設計や振興予算の金額は年末の予算編成過程で詰める考えだ。 沖縄県は、普天間など米軍基地問題と沖縄振興は別の問題と主張し、野田首相も理解を示しているが、この論法には無理がある。 長年の手厚い沖縄振興策は、沖縄が基地負担という形で日本全体の安全保障のコストを担っ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く