大卒就職難の問題は畢竟、大学生の資質の問題と歪で縮小続ける労働市場問題が絡み合い、複雑骨折している事だ。既に多くの識者、論者により問題の本質と解決策が語られており何れも正鵠を得たものと思う。唯、語られたものは全て医療で言う所の臨床であり、今回は此れとは別に今少し、中・長期的で予防医学的な話、要はどうすれば大学や大学生がこういう現在の状況に陥らないで済むかに就いて述べたい。 そもそも論だが、大学生は大学入学に際し具体的にこう言った職業に就きたいので此の大学の此の学部を選択したとか、或る特定の分野を掘下げて勉強したいのでその分野に定評のある此の大学を受験したと言ったポジティブな動機を持って居るのだろうか?無論、大学にも拠るだろうが一般的に極めて少ないのではと推測する。 寧ろもっとネガティブな理由、つまり高卒で学歴を終える事への漠然とした恐怖とか家族も含めた世間体或いは高卒で社会へ出て何をしたら
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