米国に住む私には、日本でサンデル教授の授業にあれだけ関心が集まった理由がよく判らず、幾人かの日本の教育専門家に教えを請いました。 中でも、戸田忠雄政策研究大学院大学客員教授から、問題の核心を突いた同氏のコラム記事のコピーを頂きましたので、全文を引用する事にしました。 「学校の先生ならだれでも、児童・生徒たちに、『自ら学び自ら考える力』(学習指導要領)をつけたいと願っている。したがって、教師が一方的に教えるのではなく、なるべく学ぶ意欲を啓発し、考える力を刺激するよう、問いを投げかけて授業を進めていく。しかし、限られた時間で一定の知識を身につけさせなければと思い、つい、自分で教えてしまう。 さらに、公民や歴史の授業であれば、異なる意見を闘わせて、答えはひとつではなく、社会的な立場によって主張や結論が異なることも分からせるようにする。学習指導要領に書いてなくても、教えるプロなら誰でもこのくらいの
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