先日、ルーマニアで日本人女子大生が殺害された事もあって、 海外の治安に対する関心が高まっている。 少し探せば、犯罪率の国際比較をすることは簡単にできるが 全米一危険かも知れない大学に勤めている私が感じるのは、 国によって治安に対する感覚が違うということに 気付いていない人が多いのではないかということだ。 その結果、逆にリスクを過大評価していることもあるように思われる。 事始めに、単純に犯罪率を比べてみよう。 日本の凶悪犯罪(殺人、強姦、強盗、暴行)は 人口10万人あたり(以下全て同じ)で5.9件、 刑法犯総数は同じく1238件である(2010年警察庁調べ)。 一方、米国では凶悪犯罪が403件、総数が3466件(FBI)なので、 重犯罪に関しては約70倍、窃盗などを含む犯罪総数では約3倍弱ということになる。 こうして見ると、改めて米国は犯罪が多いことが分かる。 米国の犯罪についてみるときに注