それにしても、「特定秘密保護法案」とはネーミングが悪い。その法案名を易しくほぐしてしまえば、「とりわけ内緒にしたいことを外に出さないように内々で守らせていただきます」。3.11以降、諸々の隠蔽体質にようやく気付いてきた国民に向けて、こう銘打って、突っ込まれないはずが無い。1985年に議員立法として提出されるも廃案となった通称「スパイ防止法案」の正式名称は「国家秘密等に係るスパイ行為等の防止に関する法律案」(当初は「防衛秘密に係る〜」だった)だが、こうして名義からはぐらかすこともせず「特定秘密保護法」と単刀直入に攻めてきたのは、なぜなのか。今となれば、数の論理での勝利が確約されている自信からなのだろう、と邪推できるが、この法案の歴史はそう短くない。海渡雄一・前田哲男『何のための秘密保全法か』(岩波ブックレット)によれば、この秘密法制についての議論がスタートしたのは2006年6月、自民党政務調
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