■「連携、連帯」でいいじゃないか 「まず連携、連帯する。連合になるかはわからない」 東京都知事辞任と新党結成を表明した石原慎太郎氏は、橋下徹大阪市長率いる日本維新の会など他の小政党との関係について、当初、こう述べていた。 ≪「第三極連合」の行方は?≫ なかなか味わい深い言い回しだと筆者は感心したのだが、大半の新聞は、前半の「連携、連帯」だけを取り上げて、後半の「わからない」は無視した。石原氏の「わからない」とか「ケ・セラ・セラ(なるようになる)」といったセリフはしばしば煙幕に使われてきたし、最近の同氏は第三極の結集を明言しているのだから、この手の韜晦(とうかい)は放っておいた方がいいと各紙、判断したのかもしれない。 「連携、連帯」とは、それぞれの政党が自主性を維持しつつ、選挙協力や選挙区調整などを通じて比較的ゆるやかな協力関係を進めることである。ここで政策の完全一致を云々(うんぬん)するの
日中国交正常化40年はすなわち、日台断交40年の歴史でもある。1972年を境に別々の道を歩み、交わるはずのなかった「日中」と「日台」がこの夏、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)で交錯した。 8月15日、中国や台湾が領有権を主張する尖閣諸島に香港の活動家らが上陸し、中国国旗「五星紅旗」と台湾の旗「青天白日満地紅旗」を一緒に掲げたのである。親中派の香港実業家らがスポンサーだ。 満州事変から81年に当たる今月18日には、中国共産党序列4位で全国人民政治協商会議主席の賈慶林(か・けいりん)が、台湾の中国国民党名誉主席、連戦と南京で会談し共闘を呼びかけた。 賈「(日本の尖閣国有化は)両岸(中台)双方の民族感情を著しく傷つけた。違いを乗り越え、双方がそれぞれのやり方で領土を保全し、民族の共通利益と尊厳を守ろう」 連「台湾と大陸の人民の気持ちは同じだ」 対日配慮などから、尖閣問題での過激な抗議活動を押さ
衆議院選挙を前にして各党の党首選びが進行しているが、今度の選挙で第一党になりそうな自民党の総裁候補絞りには、かなりの違和感を覚えざるを得ない。ことに雑誌の投票などでしばしば次の首相のトップになる安倍晋三氏周辺は、本筋を見失っているのではないか。 自民党が政権奪還に向けて必要なのは、第1に、なぜ自民党は急速に弱体化して民主党に政権を奪われたのか、第2に、いまの民主党があれほどまでに日本の政治を劣化させてしまったのはなぜか、第3に、第一党に返り咲いて後の連立のありかたはどのようにすべきか、この3つに答えを出しておくことだろう。 ところが、「台風の目」といわれる安倍氏周辺の動きを眺めていると、こうした重要な課題にはまったく無頓着であるかに見える。まず、自民党を劣化させていった最大の原因である小泉構造改革について真摯(しんし)に再検討した形跡がみられない。 それは安倍氏の周りに集まっている政治家た
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