野球の強豪で進学校としても知られる私立の大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市)で、裏金づくりが常態化していた。弁護士らによる第三者委員会の調査では、判明した約10年分で裏金総額は5億円を超える。 教材費などの一部を簿外の口座に隠してプールする悪質な手口だった。多額の公費助成を受けている学校教育の場であってはならない不正行為である。使途などさらに詳しい解明が欠かせないだろう。 第三者委は、開校時から校長を務めていた前校長の指示で幹部職員が組織的に裏金づくりに関わっていたと認めた。裏金原資は、教材費や校内で行う予備校の模擬試験料の余剰金で、複数の裏金口座にプールしていた。 学校法人には経理の透明性が高く求められる。今回のような隠し口座をつくること自体、法令に反するものだ。 裏金は幹部らが交際費として飲食、ゴルフ代のほか、贈答品などとして高級ブランド品購入にあてられていた。一部は予備校や塾関係者との