北朝鮮が弾道ミサイルを発射した4月29日朝、東京メトロは全路線で約10分間、運転を見合わせた。約1万3千人の足に影響が出たとされるが、大きな混乱はなかった。北陸新幹線も一部区間で運転を見合わせた。 これに対し、韓国や国内の一部から「過剰対応ではないか」と批判の声があがっている。 果たして、そうか。 判断は民間事業者が顧客の安全を考慮したものであり、批判は当たらない。恐れるべきは、こうした言説への安易な同調と、危機に対する慣れである。 東京メトロによると、ミサイル発射の報道があった場合、運行をいったん見合わせて安全を確認する手順を、4月上旬に決めたばかりだった。 地上より地下の方が比較的安全であるという、地下鉄固有の事情もあった。深刻な有事を見据えた訓練としても、運行停止に意義を見いだすことができる。 韓国の聯合ニュースは「初めての挑発でもなく、北朝鮮国内に落ちただけ」とした上で、「利用客の