前回(都構想否決についての感想1 - 私利私欲の独裁者)の続きです。 ■シルバーデモクラシー 人口が多い老人世代の意見が通り易い、シルバーデモクラシーであったと言えなくはないです。しかし、可決されていれば、老人世代は損をする立場でありましたし、老人は変化を好まないのも当然です。 それよりも、(老人が損をするならば、逆に)恩恵を受けるはずの若い世代に、反対票を入れた人が相当数いたことの方が問題です。 その理由について考えてみたい。 ■議論かケンカか、抗議か圧力か? 『日本人はxxx』というステレオタイプ、レッテル張りは良くないけれど、やはり、独特の国民性を持っている。聖徳太子以来の「和を以て貴しとなす」は、今も、根強く生きているでしょう。 もちろん、「和を以て貴しとなす」ということ自体は、日本の誇るべき文化で壊す必要はありませんが、これを曲解というか、変に刷り込まれている人が大勢いるというこ
流行らないラーメン屋は何が悪い? 何かが上手くいかないとか、行き詰った時とか、原因を追及すると根本的なことだったりします。 例えばラーメン屋さんを作ったとします。しかし、全く流行らなくてランチ時間でもガラガラ。何が悪いのかを検討すると、プロモーションが十分でないとか、ファミリー向けの住宅街に店があるのに子供向けのメニューがない、など色々課題が出てきます。 プロモーションが十分でないという課題ために地域のミニコミ誌に広告を打ったり、客層という課題のためにメニューがどんどん追加されていくのです。 しかし、この問題の根本をたどると「たんに、ラーメンがマズい」だったりします。 こういうミもフタもない真理を、解っていても解らないフリをしたり、当事者に指摘できなかったりします。ラーメン屋なのに、ラーメンがマズいというのは「全部0からやり直し」になるからです。 ということで、世の中のたいていの失敗は、空
きょうの日経新聞の「経済教室」に、安念潤司氏(中央大学教授)が東電の法的責任について書いている。きわめて常識的な内容だが、この程度のことも理解しないで騒いでいる県知事や「空気」を恐れる閣僚がいるので、あえて長文だが引用しておく。 本来、運転中の原子炉を停止させるためには、当局が原子炉等規制法に基づいて運転の停止を命令するか、あるいは原子炉設置許可を取り消すかしなければならない。だが現状では、こうした処分を受けた原子炉は存在しない。電力各社には、原発の運転を停止していなければならない法律上の義務はないのである。 また、検査終了後に当局が交付する検査終了証は単に事実を証明する文書にすぎず、運転の停止義務を解除するような法的効果があるわけではない。したがって、電力会社は定検のうち原子炉を停止させる以外実施しようのないプロセスが終了すれば、法令上は運転再開できるのである。 もっとも、本年7月8日「
先日、TEDxBKKに行って来た。なにやら最近は英語教材として持ち上げられてるTEDのローカルイベントTEDxのバンコク版である。 あたりまえのことではあるが、TEDは英語教材なんかではない。知識と知恵を世界に広めるというミッションのもと、寄付ベースでなりたってるカンファレンスだ。今年の TEDxBKK でも、タイや周辺国が抱える人権や教育の問題についても講演が行われ、入口や会場には寄付箱が置かれていた。 それを見ながら、子供の頃のことを思い出した。80年代、まだ日本が元気だったころ、アフリカの飢饉や障害者の状況を訴えかけるテレビ番組があった。俺はそれを見ながら、お小遣いやお年玉の中から、少しずつ寄付をしていた。番組では実際に集まった寄付でアフリカに配給しにいったり、車椅子を導入したりした成果がちゃんと放送されていた。障害者の状況がわかりやすいドラマなども制作され、意味のわからないマラソン
自民党の憲法改正案の話題が未だに尾を引いています。ぼくのTwitterやFacebookでも、ふだん政治的な話題を持ち出さない人まで巻き込んでいることが、その注目度の高さを物語っています。 ざっくりおさらいしておきますと、自民の改正案で「公共の福祉」が「公益及び公の秩序」に差し替えられていることが、主な議論になっています。 そもそも従来の「公共の福祉」とこの「公益及び公の秩序」の何がちがうのか? という話ですが、「公共の福祉」とはつまり、人権と人権がぶつかった時には調整が入りますよ、という制限を定めているわけです。(当たり前ですが)人権は平等で、他の人権は人権とて侵害できない、と。だから「公共の福祉」はいわば人権の内部にある制限だといえるでしょう。 当初「公共の福祉」には、人権の外部にあるという制約外在説がありましたが、今では全く支持されていません。 一方今回持ち上がった「公益及び公の秩序
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