1965年の日韓国交正常化に至るまでの外交文書を外務省が非公開としたのは違法だとして、日韓の歴史研究家ら11人が公開を求めた訴訟の控訴審判決が25日、東京高裁であった。高世三郎裁判長は、一審・東京地裁が公開を命じた文書のうち、国が控訴審でも非公開を訴えた48カ所について公開を取り消した。「公開されれば、今後の日朝交渉や日韓関係で、日本が不利益を被る恐れがある」とその理由を述べた。 研究家らが公開を求めているのは、51~65年の日韓会談に関する文書で、竹島問題についての日本の対応方針などが含まれている。 2012年10月の一審判決は、非公開だった382カ所のうち268カ所の公開を命じた。この判決後、外務省は多くの文書を公開したが、「外交上の不利益がある」と判断した48カ所については、引き続き非公開にするよう求めて控訴した。