南アフリカのフォールス湾に浮かぶシール島周辺で2014年に撮影されたホホジロザメ。かつてはたくさん生息していたが、今はまったく見られなくなってしまった。(PHOTOGRAPH BY NATURE PICTURE LIBRARY, ALAMY STOCK PHOTO) 魚雷のような体、6センチほどもある歯。世界最大の捕食サメは、とてつもなく恐ろしい姿をしている。あまりに恐ろしいので、ホホジロザメ(Carcharodon carcharias)のいない海を望む人もいるだろう。だが、3月25日付けで学術誌「Frontiers in Marine Science」で発表された論文で、このサメが消えた海に起こったことが明かになった。 南アフリカのフォールス湾に浮かぶシール島の周辺は、かつてホホジロザメのホットスポットだった。サメが水面まで出てきて獲物をつかまえる様子を見られるという、地球上でも数少な