震災から5年経った今も、日本社会は原発に関する「最適解」を見つけられずにいる kokouu-iStock. 2011年3月11日の「あの日」から5年の月日が経ちました。震災の時点では、私はアメリカにおりましたが、アメリカからこの枠を通じて、様々な議論を続けた一方、航空便の行き来が再開されて間もなくの被災地にうかがって、より真剣なディスカッションに参加したりもしました。 それから5年の月日が流れました。ですが、現状に関しては「こんなはずではなかった」という思いが消えません。未曾有の自然災害が国土に発生したというのは、国の、あるいは社会のあり方について「根本から考え直し」の機会であり、また「根本から考え直す」ことなくしては、真の復興はあり得ないと思うのです。 ですが、5年という時間の中で、そのような「考え直し」は起きませんでした。「こんなはずではなかった」というのは、そんな意味です。 まず、エ