原発耐性検査 再稼動の判断を先送りするな(1月19日付・読売社説) 停止中の原子力発電所の再稼働に向け、最初のハードルを越えたと言えるだろう。 関西電力が実施した大飯原発3、4号機(福井県)の「ストレステスト(耐性検査)」評価結果について、経済産業省原子力安全・保安院が、妥当とする判断をまとめた。 これに関する専門家からの意見聴取会には、反対派活動家らが多数押しかけて混乱した。枝野経産相は「平穏に開催されない状況になったのは容認できない」と批判した。残念な事態である。 耐性検査は、定期検査で停止した原発の再稼働の条件として、昨年7月に、菅政権が全ての原発に課したものだ。 法的根拠はない。だが、東京電力福島第一原発事故を踏まえ安全を一層向上させることが国民や地元自治体の理解を得る上で役立つとの判断だった。欧州が先行して導入したことも参考とした。 設計段階で考慮されなかった想定外の地震や津波が