参院環境委員長だった自民党の川口順子元外相が9日、解任された。その理由は4月に訪中した際に急(きゅう)遽(きょ)セットされた楊潔チ国務委員(外交担当)が出席する会合に出席するため滞在を延長し、環境委が流会したためだ。常任委員長の解任決議可決は衆参両院ともに初だが、果たして野党が強行したこの解任劇に正義があったのか甚だ疑問だ。 一連の経過を振り返る。 川口氏はアジア各国の外相経験者らの「アジア平和・和解評議会」メンバーの一員として4月23日に北京入りした。参院から24日までの渡航許可を得ており、環境委出席のため同日中に帰国するつもりだった。 だが、24日になって急遽、同評議会と楊氏との会談が25日に設定された。川口氏はすぐさま自民党の脇雅史参院国対委員長に電話をかけ、会談出席のため渡航期間の延長を訴えた。 川口氏が出席しなければ、尖閣諸島(沖縄県石垣市)について、中国がねじ曲げた主張を一方的