消費税法案提出 首相は審議入りへ環境整えよ(3月31日付・読売社説) ◆野党と「政策スクラム」形成を◆ 政府が、消費税率引き上げ関連法案を閣議決定し、国会に提出した。 野田首相が終始ぶれずに、年度内に法案を決定したことは評価したい。 首相は、記者会見で、「大局に立つなら、野党と、政策のスクラムを組むことは十分可能である」と語り、野党に改めて協力を呼び掛けた。 だが、首相が「政治生命をかける」とまで公言した法案は、成立どころか、審議入りのメドさえ立っていない。政府と民主党はまず、自民、公明両党が法案を巡る協議に応じるための環境作りに、全力を注がなければならない。 ◆複数税率も検討課題だ◆ 法案は、消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%へ2段階で引き上げることが柱だ。 国会が現行の5%への引き上げを決めてから18年。この間、財政の悪化で、国と地方の債務残高は膨れあがり、11年度末