前回は、「ソリューションビジネス化」を進めるうえでほとんどの企業が、ある段階でビジネス上の壁、つまり「ソリューションビジネスの死の谷」にぶち当たることを説明しました。「従来の物売り」から「顧客視点の課題解決」に転換する際には、越え難い不連続なギャップが存在することを意味しますが、では、なぜ「死の谷」が発生するのでしょうか。 「死の谷」が発生する原因は、物売りの延長線上にソリューションビジネスがあるのではなく、これらの2つはある意味で180度対立する価値観の上に成り立っているからです。この2つをうやむやにしたままで、何となく「顧客視点の課題解決」という“ひびき”のよい言葉の下、大きな矛盾を抱えたままでビジネスが進行することで、「ソリューションの溝」に直面してしまうのです。 自社製品を売ることは、目的か?手段か? 一つの典型的な例は「自社製品を売ることが目的か手段か」という違いです。これは、顧