「所有することは、資源の無駄遣いになりがちだ。結局は高くつく」「共有して、必要なときだけ使うことが経済合理性にかなう」──。 こんなシェア経済の考え方は、自動車など交通手段や日用品にとどまらず、IT分野でも広まった。コンピューター資源も所有するより共有した方がコスト効率が高くなるという新しい常識が浸透し、クラウドコンピューティングが急速に台頭する背景になってきた。 しかし資源を共有するクラウドは本当に安いのか。最近になって、これまで喧伝されてきたこの「新常識」を修正した方がよい運用実績が出始めている。1台のサーバーを複数のユーザーで共有する「マルチテナント型」のクラウドサービスよりも、クラウド技術は使うもののコンピューター資源は1社で占有した方が、よりコスト効果の高いIT基盤を手にできたというのだ。 コストは大手クラウドサービスの30分の1以下 例えばヤフーは、自社Webサイト群を支えるI
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