「めちゃくちゃ元気だった父が、ちょっと具合が悪いと病院に行ったら、すい臓癌が見つかって。既に十二指腸と肝臓に転移。余命3カ月と言われたのが昨年の暮れです。結局、頑張って7カ月もちました。でも、この7カ月間で、私は父にいろいろなことを教えてもらった。親っていうのは最後の最後まで、ホント死ぬまで、子どもに大切なことを教えてくれるんですね」 こう語り出したのはフリーランスで働く、40代の女性である。 多くの同級生たちがそうであるように、彼女もまた、“親の変化”に昨年末に直面した。 子どものときは親が必死にいろいろと教えても、それが“親の教え”であることが分からない。ところが、オトナになり、親と向き合うと見えてくるものがある。 病い、老い。そして、人が人である限り避けて通れない“死”は、人間にとって一番の恐怖であり、危機であり、困難であり、ストレスである。その死へのカウントダウンが始まったとき、親
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