「コメ農家はこれから数年でどんどん減りますよ。僕のつき合っているのはトップグループの農家だが、彼らが生き残れるかどうかという話になってきた。『ここを必死に乗りきらなければならない』という声をよく聞きます」 「ある有力農家は『かつての畜産と同じで、当面は赤字でも売り続けるしかない』と言っています。いまを耐えぬけば、まわりのコメ農家が脱落し、農地が集まってくるというシナリオです。畜産はそうやってM&Aで大規模になっていった。コメもそうやって勝ち残れるかどうかのゲームという時代に入ったんです」 「彼らには、コメ農家の数が減れば最後には需給が改善し、いまと違ってコメをつくることが有利な世界が開けてくるという読みがある。これはある意味賭けですが、今後10年はそういう状況が続くでしょう」 規模拡大をどう進めるか 高齢農家から担い手経営への農地の流動化はすんなり進むでしょうか。 「農地は自分で維持すべき