「当社では近い将来、オフィスビルにあるサーバールームを『ネットワークルーム』と呼ぶようになるだろう」。TOTOの名取順情報企画本部長はこう語る。「サーバーが無くなり、ネットワーク機器だけが残るようになる」(同)からだ。 TOTOは2018年までに、社内サーバーの8割をNTTコミュニケーションズ(コム)のデータセンター(DC)やクラウドへと移行する。2017年には、北九州市の小倉本社にあるサーバールームを大幅に縮小する予定だ。移行は2010年から開始している。 TOTOだけではない。ヤマハ発動機やキヤノンマーケティングジャパン(MJ)、熊谷組、ディスカウントストア「トライアル」を展開するトライアルカンパニー、電気通信工事大手のミライト・ホールディングスなどが、社内で運用してきた業務系システムを、社外のDCに全面的に移行し始めている(表1)。