頭では分かっていても、心が言うことを聞かないことがある。特に自分の“権威”とか、“立場”とか、自己評価を守りたいがために、「おいおい、それっておかしくないかい?」というような行動を取ってしまう危険性は、よほど心に余裕があるか、心の強い人でない限り、誰にでもあるはずだ。 役職定年という制度は、そんな人間の心に潜む、ブラックな部分を刺激しかねない制度なんじゃないだろうか。 役職定年制は、慣行による運用含め48%の企業が導入している(出所:厚生労働省「「平成21年賃金事情等総合調査(退職金、年金及び定年制事情調査)」)。改めて述べるまでもなく、取り入れている企業の多くは、組織の新陳代謝、人件費の増加の抑制などを目的とする。 また、今年度から改正高年齢者雇用安定法が施行されたこと。さらには、公益財団法人日本生産性本部が2012年11月に行った調査で、「仕事と賃金がミスマッチしている年齢層は、50歳
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