安倍首相のダボス会議での発言を少しあきれてみています。「ああ、いっちゃった」って。世の中には、「正論(建前)」と「本音」というものがあります。あるいは、「理」と「情」と言い換えてもいい。 私たち人間は、日本人であれ外国人であれ、その両方に動かされて、そのバランスの上で行動し、生きています。「正論」は、小学校のホームルームでは受け入れられても、世の中には通用しないということはよくありますよね。いわゆる「大人の事情」というやつですね。フーテンの寅さんの口癖でしたが、「それをいっちゃーおしめーよ。」という。 今回はその典型的ケースだと思います。私は安倍さんの政権運営を概ね強く支持しているのですが、どうしても彼は、人柄のいい優等生・おぼっちゃん的な性向が随所で出てしまいホームルーム的な発言が目立ちます。それが「国益」を損ねないかちょっとだけ心配です。 まず、厳然として冷徹な事実を踏まえましょう。第