厚生労働省がまとめた派遣制度の見直し案について、特定労働者派遣の廃止と並んでIT業界へのインパクトが見込まれるのが、「専門26業務の撤廃」だ。 派遣業務には最長3年間という期間制限が存在する。ただし、専門26業務に該当する場合は期間制限を受けない。「ソフトウエア開発」などが専門26業務に指定されており、IT業界においては現行制度における多くの技術者派遣について、派遣期間を意識する必要はなかった。 一方で、どういった業務が専門26業務に該当するかが分かりにくいといった課題は以前から指摘されており、今回の見直し案で業務区分を撤廃するに至ったわけだ。 その結果、1人の派遣技術者が同じ派遣先で働ける期間は、原則で最長3年間になる。システム保守を派遣技術者に任せているユーザー企業などは、3年間で技術者を交代させなければならない(図1)。