日経電子版の今週の読者アンケートは「円安で工場回帰は起きるか」というテーマです。これは実に奥深い話だと思いますので私の考えをアンケート集計締め切り前ですが書かせて頂きます。 私はずばり、円安になっても製造業は日本には戻らないと見ています。理由は消費される場所で製造することによるメリットの方が高いからであります。6重苦という言葉を理由に日本企業が海外に進出し、空洞化を招いたとされていますが、私はそれはむしろ後付けの理由であって、もともとは人口減で総需要が減っている中、企業の成長は海外に行くしかない、というバックグラウンドがあったのだろうと思います。 その先端を行ったのが自動車産業でした。その影響力は多大でした。なぜならば関連の部品メーカーを含め一気に外に出て行ったわけです。勿論、日本国内の生産を止めたわけではありません。が、日産自動車のように工場を閉鎖したところもあるし、トヨタでも国内雇用重
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