私自身もたくさん資格の勉強はしてきた。しかし、それでも私の答えは、あえてNoだ。 ビジネスパーソン向けに数多くの研修を担当していると痛切に感じるのは、組織や自己を変革する意欲の有無や強弱の差だ。問題の本質となるその差違にこだわらずに、市場価値向上にすらつながらない試験勉強の推奨で終わってしまっては、研修する企業も受ける社員も不本意なのではないか。そんな思いが強い。 それなのに試験勉強は、悩める個々人に、「私、そこそこ努力しています感」を持たせてしまうので危険だ。努力の目的は、本来ビジネスのアウトプットの質や量を改善、拡大することにあるはずなのに、努力が目的化してしまっていることが多い。もったいない!。 私は理念だけを振りかざすつもりはない。本来は、むしろ、現実のなかでの改善を重視するのが自分の基本姿勢だ。しかし「目的意識なき勉強」の排斥にこだわるのには理由がある。 日系企業も外資系企業も、