武装グループがパリの政治週刊紙の本社で自動小銃を乱射し、編集長ら12人を殺害した。 捜査当局は、アルジェリア系フランス人の兄弟を容疑者として特定し、関係者を身柄拘束した。容疑者は事件現場で、「預言者の復讐(ふくしゅう)だ」などと叫んだという。 犯行は、週刊紙がイスラム教の預言者ムハンマドを風刺する漫画を掲載したことなどと関係があるとの見方が有力だ。 民主主義の根幹をなす「表現の自由」に対する、暴力による重大な挑戦であると言えよう。 事件はフランス社会に強い衝撃を与えた。オランド大統領は犯行を「フランス全体への攻撃だ」と非難し、8日を「追悼の日」として国民に黙とうを呼びかけた。 事件当日の7日に、各地で計10万人規模の抗議集会が開かれたことは強い怒りの表れだろう。 週刊紙は、宗教の風刺もタブーとしない論調で知られ、再三、イスラム教の風刺画を掲載し、物議を醸していた。2011年には、火炎瓶攻撃