「プロフェッショナルファームの女性社長って珍しいですねぇ」 「そう言えば、そうですね」 この10年、何度、この会話を繰り返したことか。 気がつくと、社会に出てから、そろそろ30年。この間、女性をめぐる働く環境は大きく変わりました。最近では、安倍政権が、女性活用を日本の成長戦略の中核と捉えているとのことで、「女性管理職の数値目標」を示すなど、企業でもいろんな施策に取り組んでいるようです。隔世の感があります。 私が就職したのは1986年(昭和61年)。男女雇用機会均等法の年。ということは、私たちが就職活動をしたのは、その前年なので、総合職については、各社とも「試験的採用」という位置づけで、数校から1~2人の採用枠という狭き門でした。それも余裕のある大手の金融機関やメーカーだけ。 「男のように考え犬のごとく働け」 一橋大学の先輩方からは「女子の就職は、相当大変よ。大先輩の石原一子さん(元高島屋常