なぜ「将来が不安」で運用は危険か 「将来が不安なので、運用したいです」 という人は少なくないかもしれません。実際、家計の相談現場でもよく聞かれる声です。しかしながら、私はこの考えはお勧めしません。気になるのは、「なので」の部分。 将来が不安 →(なので)運用 という構図に違和感がぬぐえません。理由はおもに2つあります。 1つめの理由を説明するのに、簡単なシミュレーションをしてみたいと思います。 月1万円を30年間、積立運用を行ったとしましょう。年2%で複利運用できたとすると、30年後の元利合計は約494万円になります。年3%であれば約584万円。投資元本は360万円ですから、それぞれ134万円、224万円も殖える計算です。 これだけ殖えるとなれば、悪くありません。「運用はすべき」と考える人が多いのもうなずけます。 しかし、こうも計算できます。 それぞれのリターンを投資期間の360月で割って