ウラン資源の有効活用へ、政府と電力会社にはプルサーマル計画を軌道に乗せることが求められる。 九州電力の玄海原子力発電所3号機を巡り、市民団体のメンバーが、使用済み燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料の使用差し止めを九電に求めていた。佐賀地裁は、その訴えを棄却した。 原告側は「MOXから発生するガスの圧力で被覆管に隙間が生じ、炉心溶融などの重大事故を引き起こす」などと主張した。 判決は、証拠として提出された九電の試験データや解析計算などを検証し、「被覆管の隙間は発生せず、炉心溶融の危険は認められない」と結論付けた。 事故により、住民の健康が侵される危険性があるとする原告側の主張についても、「何ら立証されていない」と退けた。 原発の通常運転でも、ウラン燃料の一部はプルトニウムなどに変化し、プルサーマルと似た現象が起きる。海外では1960年代にプルサーマルが導入され、