2月17日号の日経ビジネスの特集は「昭和な会社が強い」と題し、IT化一辺倒の動きに一考を与える内容でありました。特に昭和なやり方を率先している会社の中にキヤノン電子や企業向けソフトウェアのドリームアーツ、国内最大級のネット広告会社マイクロアド、クラウドマーケティングのSansan、大塚商会などが例として取り上げられています。どう「昭和か」は会社それぞれでありますが、例えば辺鄙な片田舎で合宿をする、CCメールは禁止、ネット注文はNG、朝はパソコンの電源入らず、挙句の果てにはスマホ止めたら5000円という会社もあるようです。 紙面で指摘しているのは多くのIT関連の会社がわざわざITへの偏重に対する一定の規制を課しているのはIT会社だからこそわかる弊害を自らの手で修正しているということでありましょうか? 私は昭和の時代をアナログの時代と読みかえると昭和を知らない世代の人たちにもう少しすっきり理解
科学雑誌『nature』から何度も突き返され、従来の科学の常識を「愚弄している」とまで罵倒された「STAP細胞」が窮地に立っています。『nature』掲載の論文に対し、画像などのデータに不自然なものがあると指摘され、多くの研究者が追試しても再現性がない、と疑惑の目が注がれている。論文の「捏造」説まで出て、マスメディアをはじめ、ネット上でも「賛美」から急転直下「バッシング」されるまでになっています。論文筆頭筆者の小保方晴子氏が「雲隠れ」する中、所属先の理化学研究所も内部調査と検証を続けているようです。 一方、共同研究者で論文にも名を連ねる山梨大学の若山照彦教授は、小保方氏を含む2本の論文で合計14人いる共同執筆者らに論文の取り下げと再検証を呼びかけています。当初、研究の精査にはもっと時間が欲しい、と言っていた若山教授が、論文の撤回というかなり後ろ向きの姿勢に変化したのは、自分で論文を調べてみ
ニコニコ動画で特別な上位を除く普通の動画は、何回くらい再生されているのだろうか? トップランキングに入るような有名動画の状況は把握しやすいのですが、中位〜下位に位置する動画の状況は、なかなか見えてきません。 ニコニコ動画で検索を行うと、結果は最大50ページまで出力されます。 1ページあたり32件ずつ表示があるので、最大で 50ページ×32件 = 1600件までの再生状況が分かります。 この上位 1600件の検索結果から、動画の順位と再生数の関係を推測してみました。 5つのキーワードについて調べた結果、こんなことが分かってきました。 ・動画の再生数は、大まかにはベキ乗則に従う。 ・より詳しく見ると、ベキ乗則からのズレが見られる。 (トップの動画、および下位の動画再生数が、ベキ乗則よりも下となるような、上に凸の緩いカーブを描く。) ・下位の動画については“再生数の壁”がある。 ※ 3/20追記
政策研究大学院の安田洋祐氏が『「円」とビットコインも同じ』と言うエッセイを朝日新聞に載せていた。教科書的なミクロ経済理論だと貨幣はニュメレール財*1でしかないのでこういう話になるのだと思うし、理論的に貨幣のある経済は、貨幣に価値のある定常状態と、貨幣が無価値の定常状態の二つの均衡のどちらかで安定する*2ことを上手く紹介していると思うのだが、銀行屋さんから違和感があると言う感想が出されていた。確かに現実に使われている通貨とビットコイン(Bitcoin)の間には、実務上、大きな違いがある。 1. ビットコインは長期的に貨幣量が減少していく 意外に思うかも知れないが、ビットコインは「円」よりも「金」に近い。ビットコインはマイナーが取引履歴を蓄積し手数料を得て、その情報をもとに採掘を行う仕組みになっているが、埋蔵量に上限がある*3からだ。私鋳銭と同じに見る向きもあるが、私鋳銭と異なり発行者は発行量
大和総研のレポートでNISA(少額投資非課税制度)がなぜ不便な仕組みとなってしまったかの解説がありましたのでわかりやすくまとめてみました なぜこのような制度になったのか?-それには理由があります-(PDF) 証券投資の経験が豊富な層からすれば、限度額が少ない NISAは、富裕層に限らず、個人を幅広く対象としている どちらかといえば、これから資産を形成する層に焦点を置いているので年間拠出限度額をあまり多くすると、金持ち優遇の批判は免れない 原則として、現金での投資しか認められていない 新しい資金を株式市場に呼ぶこむことを目的としている 既に保有している株式をNISAに移管することを認めたのでは株式市場に新たな資金は流入しない 時限的措置である 厳しい財政事情を考えると、当初から無期限の非課税措置を設けるのは難しい しかし、その後の制度の普及動向を見て、例えば 2020年に 25兆円という政府
『TOEICテスト900点。それでも英語が話せない人、話せる人』(ヒロ前田著、中経出版)は、TOEIC界の重鎮として知られる著者による、TOEICスコアアップと英語運用力アップのための対策書。 特徴的なのは、「600点をとりなさい」という会社の命令でTOEICスコアを課せられた2人の営業マンを主人公としたストーリーを軸に、点数獲得のための具体的なメソッドが紹介されるという構成です。つまり読者は、あたかも自分の身に起きていることのようなダイナミズムを感じながら、必要なことを学べるというわけです。 ただし、それを明かしてしまうと読む楽しみがなくなってしまうので、きょうは各章の巻末に記載されている解説から要点を抜き出してみたいと思います。 文法について 文法に関していえば、高校2年生までに習う文法ルールだけで、TOEICに出題される問題タイプのほぼすべてをカバーできると著者は説明しています。「品
日本IBMは1999年にSI(システムインテグレーション)事業で2500億円を売り上げた。国内ベンダーも日本IBMに対抗するため一気通貫のSIビジネスにチャレンジした。しかし思うような成果を上げられず、90年代半ばから見直しに着手。システム開発工程を2~3分割して受注するモデルに変えていった。全工程を仕様確定までとそれ以降、中堅SIerはシステム統合試験もベストオブエフォートの委任契約(ユーザー責任)とする(図1)。ただし全体を通して「参考見積もり」という文言を入れて、システム全体にかかる請負金額を提示する仕組みになっている。 可能な限りリスクを避ける方策だが、それでも業務ソフトの「設計・作成」は金額で全工程の60~70%に当たるため、円滑に運べばプロジェクト全体で20%の粗利を得られる。そこから販管費を差し引き7~8%の営業利益率を狙うのが一般的なモデルだった。 しかしこの利益率では、シ
所属する企業の社長、あるいは取引先の企業の社長から、情報システムやITについて質問された場合、どう答えればよいか。ITのプロフェッショナルらしい適切な応答をして「しっかり仕事をしている」と社長に思ってもらいたいところだ。 そのためには、社長が関心を持つ点について「質問されたら、どう答えるか」と日頃から考えておくとよい。これまで、「なぜパソコンを買い換えるのか?」「なぜグーグルは強いのか?」「なぜシステムは止まるのか?」といった質問に対する回答の例を上げてきた。 今回は「なぜ開発に時間がかかるのか?」について考えてみる。社長に代表されるITの“非専門家”に対し、ITのプロフェッショナルがどう話すか、それを考える材料としてお読みいただきたい。 この疑問は情報システムに限ったものではない。多くの経営者は「もっと素速く経営したい」と考えており、どんな案件についても「短期間でやれないか」と問うてくる
情報システムのトラブルが原因で列車や飛行機の運航が乱れた場合、新聞やテレビは大きく報道する。報道を見聞きした社長が不安に思い、「情報システムのトラブルは増えているのか」と聞いてくる可能性は大いにある。 情報システムを預かるものにとって、あまり触れてほしくない話題だが、忙しい社長がわざわざ声をかけてくれるのだからチャンスと受け止めるしかない。システムを巡るトラブルについて、社長に代表されるITの“非専門家”の疑問に、ITのプロフェッショナルが答えるには事前の準備が欠かせない。 前回と前々回と同様に、典型的な質問と回答の例を紹介する。社長との対話内容を考える材料としてお読みいただければと思う。 「システムのトラブルに関する統計データはほとんどありませんので、トラブルが増えているか、減っているか正確なところは分かりません。ただ、新聞やテレビといったマスメディアが昔では考えられなかったくらい大きな
「2020年までにナレッジワーカーの大半のキャリアパスは、スマートマシンによって良くも悪くも破壊される」――。 2014年3月11日、ガートナー エグゼクティブ プログラム エグゼクティブ パートナーの小西一有氏は、都内で開催された「ガートナー エンタープライズ・アプリケーション&アーキテクチャ サミット2014」の基調講演に登壇し、このように切り出した(写真)。小西氏によれば、デジタル産業革命により「ホワイトカラーの16%が職を失う」と言う。ショッキングな話だが、小西氏は「だからこそビジネスプロセス志向が重要になる」と語る。 例えば、製造業であれば製造・出荷・販売といったビジネスの「機能」ごとに、「ここが合理化されて人が減る」と考えてしまうと、ともすれば後ろ向きになりがちだ。しかし、ビジネスの全体像をとらえ「合理化効果をどう生かせば顧客価値を最大化できるか」という発想に切り替えていくべき
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