3年8カ月ぶりのメジャーバージョンの新版となる「Red Hat Enteprise Linux 7」(RHEL 7)が米国では6月10日、国内では7月10日に発表された。リリースに際し、開発・提供元の米Red Hat社は、この新版が「エンタープライズOSを再定義したもの」(Redefining the Enterprise Operating System)とのメッセージを発信している。 RHEL 7もOSの中核としてLinuxカーネルを採用しているという点では、従来通りに「Linuxディストリビューション」であり、この点では連続性を維持している。しかし、誕生から20年を超えたLinuxの歴史において、「エンタープライズOSを再定義した」といえるほど大きな変更が、カーネルとユーザースペースに大別されるLinuxの処理のいずれにも加えられている。まずは、その“大きな変更”について説明する。
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