沖縄戦で歩兵大隊を率いた伊東孝一さん(97)=横浜市金沢区=が戦後70年間、誰にも見せずに「封印」していたものがある。戦死した部下の遺族から受け取った手紙だ。
沖縄戦で歩兵大隊を率いた伊東孝一さん(97)=横浜市金沢区=が戦後70年間、誰にも見せずに「封印」していたものがある。戦死した部下の遺族から受け取った手紙だ。
昨年あたりから折にふれて話題になっていた第三次産業の人手不足は、ここへきていよいよ本格的な局面に突入してきたようで、もうすぐやってくる来年のお正月は、久しぶりに、休業する店舗のシャッターが目立つ、静かな三が日をわれわれにもたらすことになるかもしれない。 まだ、実際に来てみるまではわからないが、いくつかの新聞記事が伝えている感じでは、今度の正月は、年中無休24時間営業という、この30年ほど当たり前になっていたトレンドが、折り返し点を迎える最初の正月になる雲行きだ。 日本経済新聞の電子版は 「さらば年中無休 年末年始、大戸屋や携帯ショップ休業」 という、やや詠嘆調の見出しで、この間の事情を伝えている。 記事によれば、定食屋チェーンの大戸屋ホールディングスは、この12月の18日、大みそかと元日に休む店を2倍に増やすことを発表しており、携帯電話販売店にも年末年始に休業日を設ける動きが広がっているの
「実は、『エネチェンジ社長です』と大東エナジーのコールセンターに電話したんです」。 電力・ガス比較サイトを運営するエネチェンジ(東京都千代田区)の有田一平社長は苦笑する。 社長自らコールセンターに電話したのは、「11月中旬から当社のコールセンターに大東エナジーからの切り替えに関する問い合わせが殺到したが、大東エナジーと連絡が取れなかった」ためだという。 大東建託子会社の小売電気事業者である大東エナジーは、低圧部門でトップ10に入る新電力で、契約数は実に26万件に上る。その大東エナジーが11月7日、「電力市場価格の高騰とシステム改修コスト」を理由に事業を縮小すると表明した。事実上の撤退である。 大東エナジーが撤退する理由は、「電力市場価格の高騰及びシステムの改修困難」。ことの発端は既報の通り、一部の事務処理が滞り、受け付けた申し込みを十分にさばき切れなかったことにある(「大東建託子会社の新電
トランプ減税が実現することになりました。彼にとって初めてといってよい公約実現の朗報ですので、「オメデトウ」と言ってあげましょう。 米国債へ投資をしようと待機している方にも、減税のニュースは金利上昇を伴っているので朗報ですね。10年債金利は久々に2.5%近辺になっているので、買いのチャンスがめぐってきていると思います。一方株式は定石通り、うわさで買われたため、事実で売られています。 では、長期金利の今後はどうなるのでしょう。来年以降、さらに上昇していくのでしょうか。 先日のFRBによる利上げに長期金利は反応せず、今回の減税による財政赤字拡大見通しに反応しています。長期金利は長期見通しに正しく反応しているのでしょう。今回の金利上昇の解説の中にはつぎのような説があります。 減税内容と影響を簡潔に説明しますと、「今回の減税はトランプのような金持ちと企業に手厚く、その他大勢には少しの恩恵がある」いう
アマゾンの音声アシスタント「Alexa(アレクサ)」を搭載するスマートスピーカー「Echo(エコー)」がユーザーの手元に続々と届き始めた。筆者の手元にもやってきたので早速使っている。 日本で発表されたアマゾンのEchoシリーズは、今回紹介するスタンダードモデルのEchoのほか、コンパクトな「Echo Dot」と、IoTデバイスとスムーズに連携できるスマートホームハブ機能を内蔵した「Echo Plus」の3機種だ。 執筆時点(12月初頭)で販売は、Amazon.co.jpを訪れて招待メールをリクエストしてメールが届いた人だけが購入できるという、招待制で行われている。Echoが欲しくなってもすぐ購入できるわけではなく、Google Homeのように家電量販店などで購入することもできない。アマゾンでは、しばらくのあいだこの方法で販売し、製品を購入したユーザーの手もとで慣らし運転をしながらAlex
平成が31年で終わり、2019年に新たな元号が施行されることが決まった。日本マイクロソフトをはじめ大手ITベンダーは影響調査に動き出した。元号の表記に使う「合字」対応など特有の作業が必要になる。 元号改正まで残り500日を切った。政府は2017年12月8日、天皇陛下の退位日を2019年4月30日に定める政令を閣議決定。2018年中に新元号が公表され、2019年5月1日以降は新元号に変わる。 元号改正をにらんでITベンダーが顧客企業のシステムや自社製ソフトの影響調査に動き出した。焦点の1つが元号を一文字にまとめて表示する「合字」の取り扱いだ。Unicodeに新元号の合字を登録することが検討されている。日本マイクロソフトは合字の処理方法をはじめ、同社製品の元号に関する影響を調べる。結果に応じて同社製品の改修や顧客企業への情報提供を検討する。合字を使っている企業はシステム改修が必要になる。 「改
記者がクラウドを本格的に追いかけ始めて丸10年が経過した。コンピュータをサービスとして提供するというクラウドのビジネスモデルは不変だが、その中身は様変わりした。「汎用」から「専用」へと大転換したクラウド技術の10年間を振り返ってみよう。 クラウドコンピューティングという概念が世界的に流行し始めたのは、今から11年前のことだった。2006年11月、英国の経済誌「The Economist」が発行する別冊「The World in 2007」に米GoogleのEric Schmidt CEO(最高経営責任者、当時)が「Don’t bet against the internet」というコラムを寄稿し、「私たちは『クラウドコンピューティング』の時代に入ろうとしている」と主張。経営層への影響力の大きい同誌が取り上げたことから、クラウドは一気にIT業界の流行語になった。 記者がクラウドを本格的に追い
既に十分すぎるほどのオマージュを集めてきたカラヴァッジョ、17世紀以降の西洋絵画に絶大な影響を与えた稀有な天才について、今更、何かを書き加えることがあるのだろうか。そう思う人は、ぜひ、本書を紐解いて欲しい。 優れた作家が、周知の事実や数多の論及、古くからの評伝や長大な解説書など膨大な文献の洪水の中から、まるで魔法のように明確な輪郭を持ったシンプルで読みやすいコンパクトな物語を紡ぎ出すのを見れば、誰しも感嘆する他はない。カラヴァッジョの波乱に満ちた生涯を描ききった決定版の登場である。 著述方法は、いたってシンプルだ。生誕から死亡までカラヴァッジョの人生を時系列で辿っていく。ミラノを出てローマに現れるまでの4年間は空白で何も分かっていない。絵画の解説も然り、同様に時系列で、人生の歩みとともに絵画が変貌していくことが淡々と語られる。 それなのに、なぜ、読んでいてこんなにもワクワクするのか。なぜ、
その男は酒もタバコもしない。ギャンブルに手を出すこともない。刺激物はコーヒーすら飲まないのだ。キリスト教の教会に通い、積極的思考(ポジティブシンキング)を実践することで世界一の大国アメリカで人もうらやむ成功を手にした。この禁欲的に思える男の名前は、ドナルド・トランプ。そう、現アメリカ大統領のトランプには奇妙な信心深さがある。 テレビから伝わるトランプのイメージは、禁欲や信心深さという言葉からは対極にある。政敵を口汚く罵り、派手な女性遍歴を誇るトランプに、どのように禁欲的な性質が内在するのか。遠く日本から眺めていると、その存在は矛盾だらけの奇妙なものに思えてくる。しかし、『反知性主義』でトランプ現象を予測したとも言われた著者の森本あんりは以下のように、トランプの存在は特異なものではないと説く。 トランプの奇妙な信心深さは、アメリカ的なキリスト教の文脈ではけっして特殊な例ではないということです
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