この先5年、日本経済はどのように変わっていくのか。雑誌「プレジデント」(2018年7月2日号)の特集「あなたは今、何を学ぶべきか」では、6つのポイントにわけて識者に解説を頼んだ。第6回は「五輪後の日本経済」について――。(第6回、全6回) PART6:五輪後の日本経済 20年代に日経平均は最高値更新か 不動産市場と同様に、日本経済の先行きで懸念されているのが、「2020年の東京五輪開催の反動で急激な需要の落ち込みが発生し、景気悪化が起こるのではないか」ということだ。しかし、野村證券金融経済研究所シニア・リサーチ・フェロー兼アドバイザーの海津政信さんは「一時的な調整局面はあるものの、大幅に悪化するようなことはないでしょう」と述べる。 理由はいくつかある。1つは建設需要の継続。建設業界は現在「バブル」といわれるほど活況で、それを象徴するようにゼネコン大手4社の受注高は高水準で推移していること(