ITベンダーが顧客という某社の営業の人と話をした、その人はIT業界を担当するようになって半年。で、人月商売や多重下請け構造の実態を初めて知り、とても驚いたという。「もうビックリです。日本にこんな産業がまだあるなんて。まるで蟹工船」。その話を聞いて、私は「やはり普通の人からすると、IT業界はとんでもない世界に見えるんだ」と妙に納得した。 では、当事者のITベンダーの経営者や幹部が、このままでよいと思っているかというと、実はそうでもない。「このままではマズイのは分かっているが、客あっての商売、客が変わらなければ我々も変われないんだよ」。これは、ITベンダーの経営者や幹部に「人月商売をいつまでやっているんだ」とツッコミを入れた時、必ず返ってくる言い訳だ。 SIerはユーザー企業のIT部門、下請けベンダーはSIer、孫請けベンダーは下請けベンダーがそれを求めるからと言う。4次、5次、6次…と多重下
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