コンテンツであろうとアプリケーションであろうと(違いは微妙だが)、小売店は何をどう売ろうが売るまいが自由だ。しかし、あまり高飛車だと消費者から見放される。アップルiPhone/iPadのヴィクトリア朝風「性的コンテンツ」禁止ルールはかなり滑稽なことになっているが、笑ってばかりもいられない。ストアにおける「生物多様性」をどうやって護るかを考えるべき時期だと思う。 App Store ライセンス約款と「性的コンテンツ」の検閲問題 昨年夏、顧客が購入したジョージ・オーウェルの『1984』電子版を、アマゾンが一斉に削除してしまったケースは、現在でも様々な言説に援用される。この事件は、賢明にも「創業以来の失敗」と直感したジェフ・ベゾスCEO自らが「浅はかで、軽率で、当社の原則に著しく違背」したとして謝罪したことで収束した。その後「削除によって宿題が出来なくなった」高校生を原告とする訴訟を経て、同社は